任天堂はスマートフォンをゲームボーイにしてしまうかもしれない。
正確には、GBのボタンを再現したスマホケースと、GBエミュレータアプリの合わせ技で、ハード・ソフトともに現代にGBを甦らせようと画策しているようだ。
さてこれを目にした時、私はこう思った。「スマートフォンを縦に使うのなら、画面が小さ過ぎるだろう」と。
そこで私は、実際のゲームボーイの画面とiPhoneXを比較したくなった。
「ほら、こんなに小さいでしょう」と皆さんにお見せするためにね。
物持ちの良い私は、部屋にゲームボーイカラーがあったのを思い出し、早速比較することにした。
まあ本当は初代ゲームボーイと比べたかったのだが、そちらは見つからなかった。
とはいえ、GBCも2018年10月で20周年を迎えるハードで、ディスプレイの大きさはGBと変わらない。
スマホの画面ってこんなに大きいの!?
私は、改めて“とんでもない未来”に生きていることを実感した。
なんと“小さい”と思っていたスマートフォンの縦画面は、もうすでにゲームボーイのディスプレイサイズを軽く超えているのだ。
というかゲームボーイの画面が小さすぎてびっくりだ。そりゃ私の目も悪くなるわ。
子供の頃大好きだったゲームボーイとは比べ物にならないスペックを持ったデバイスを、毎日手に持っていたのである。(ま、価格も比べ物にならないが)
「ドラえもん」のような未来は、ある日突然訪れるのではなく、気づかないうちに我々の生活の中に溶け込んでいたのだ。
まだ人類は、タイムマシンもアンドロイドも空飛ぶクルマも手に入れてないかもしれない。宇宙に行った人も限られている。
だがスマートフォンというSF世界のアイテムを、確かに今手に入れているようだ。研究者や技術者の並々ならぬ努力と創造性によってね。
でもGBCもいいデバイスだな!
iPhoneXのテクノロジーにも驚かされたが、このGBC、久しぶりに手にとって見ると中々味のあるマシンではないか。
手にした時の感覚が軽い。スマホのように小さすぎて手から溢れ落ちる心配も低く、とても持ちやすい。
ボタンが少ないが、かえっておじいちゃんおばあちゃんも安心して遊べる。
あとフォルムが美しい。背面の曲線が艶っぽい。この丸みを帯びたデザインを眺めているだけで笑顔になってしまった。
CPUのクロックは最大8MHz、RAMは32KBという「0よりは大きい」数字があるだけだが、それでも今でも動く。生きているのだ。
まあ不揮発性メモリは死んでいて、セーブデータが保存できなかったが……。
原始時代は原始時代で、石を磨いたり土器を作ったり色々工夫していたのだ。
過去と未来、継承と体験
携帯ゲーム機は今、スマホに取って代わられようとしている。
PS Vitaは生産終了し、後継モデルの予定もない。3DSも近いうちにそうなるだろう。
ここで一つ大事なテーマが、「継承」である。ハードが無くなることで、過去の作品が永久に失われるとしたらあまりに大きい損失だ。未来の歴史家たちは苦労するだろう。
また、ただソフトだけ継承してもよいが、それだけでは当時の時代に思いを馳せることは難しい。任天堂が画策しているのはハード面でも当時の「体験」を再現することのではないかと予想する。
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