やすおかのポケモンなどブログ

ポケモンの記事を書くと見せかけていろんなゲームの記事を書いてます。ポケモンは対戦派ですが、一番重要なのは楽しむこと。まだ見ぬ未開の地を求めて

【ポケモン剣盾】H=B+D理論とは。カビゴンを例に。努力値の振り方、耐久指数編その2。

前回の耐久指数の記事では、「残り努力値が252しかない場合はただHPに全振りすればいいってもんじゃない」という話を載せた。

www.mikai.jp

 

では、今回は、「どのような場合に、HPではなく防御や特防に振ればいいか」という、より具体的なお話をしよう。

カビゴン

先に例を挙げれば、カビゴンラプラスランターンなどの話をするので、それらのポケモンを育てたい人は読むといいだろう。

謎めいたH=B+D理論についても噛み砕いて説明する。

 

今回は耐久指数のくだりを復習したりはしない。

だから前回の記事を見返してから、今回の記事を読むのをおススメする。

 

また、できるだけ噛み砕いているが、少なくとも小学5年生レベルの算数の知識は必要だ。中学の数学レベルなら、なお心強い。

 

H=B+D理論

あるポケモンを物理・特殊の両方とも「均等に」堅くしたいと思うなら、結論から言えば、H=B+Dという形を守ればいい。

一応分かりやすく書くと、HPの実数値=防御の実数値+特防の実数値という意味だ。

 

振る努力値が一定なら、この時に物理耐久指数+特殊耐久指数が最大になる。なお物理耐久指数と特殊耐久指数を合わせた数を総合耐久指数と呼ぶ。

もし完全にH=B+Dにできなくても、HとB+Dの差が小さくなるほど、総合耐久指数が上がるのだ。

特にダブルバトルで耐久に振る場合は、この形を守れば、簡単に努力値振りは終わる。

ダブルはシングルほど仮想敵を意識する必要がないからである。

  

H=B+Dが効率の良い理由。H=B=Dではダメなのか

人によっては、上記の説明で一つ疑問が生じるかもしれない。

前回の記事で、足した数が一定の2つの自然数は、その差が小さい程、積(かけ算した答え)が大きくなるらしいことを説明した。

ではH=B=Dで2H=B+Dが理想値なんじゃないの、という話である。

実は私もこのような勘違いをし、誤った努力値の振り方をしたことがあった。

 

じゃあ実際に比べてみよう。次のような実数値を持つポケモンαとβがいたとする。

α:H300、B150、D150 

β:H200、B200、D200

 

αもβもH+B+D=600。

違いはαはH=B+D、βはH=B=Dかつ2H=B+Dということだ。

ここで計算が得意な読者はもうお気づきだろうが、αの方が物理、特殊ともに耐久指数が高くなる。

α 物理耐久300×150=45,000、特殊耐久 300×150=45,000

β 物理耐久200×200=40,000、特殊耐久 200×200=40,000

 

なぜこんなことが起こるのだろうか?

それは総和が違うからだ。

まずH+B、H+Cの和の大きさに注目してもらいたい。するとどちらもαの方が50大きいことが分かる。

H=Bの時にH×Bは最大になると説明した。しかしこれが成り立つのはH+Bが一定の場合のみ

総和が大きければ、かけ算の結果が大きくなるのは当たり前だ。

2×3よりも3×4の方が大きな数になるのと一緒だ。

 

でも両者ともH+B+Dの総和は一定ではないか、と思うかもしれない。

だがそれにはカラクリがある。HPが防御、特防とそれぞれ2回かけ算するからである。

 

総合的な耐久指数を表す式は、

H×B+H×D

で表せる。

 

これは分配法則で、H×(B+D)という式に書き換えることができる。

 

B+Dは自然数なので、H+(B+D)が一定なら、この式の値を最大にするには、HとB+Dの差を最小にする必要がある。

ゆえに、H=B+Dが、この式における最大値。

つまり、H+B+Dが一定ならもっとも総合耐久指数が高くなる状態なのだ。

 

しかしこの振り方も、常に正解というわけでもない。

次の具体例でさらに説明しよう。

 

 

カビゴンの例

では具体的に、カビゴンの話をしよう。

カビゴンは、剣盾でもUSUMでも金銀でも強いポケモンとして君臨してきたから、例としてちょうどいい。

ただ誤解しないでほしいのは、ここでは仮想敵がどうだとか、○○耐え調整とかそういう話はナシだ。

あくまで総合耐久値を最大にするにはどうしたらいいか、を考えよう。

言いかえれば、カビゴンの持っているポテンシャルを最大限発揮できる調整を考えるという事だ。

 

とはいえ、答えはもう決まっていて、なおかつシンプルなものだ。

 

【調整1】

もし性格補正もなく、努力値252ポイントしか振れないのならば、そのうち248ポイントをH44、B204と振ればいい。

これでカビゴンは実数値H241-B111-D130となり、H=B+Dが成立する。

物理耐久26,751、特殊耐久31,330で総合耐久58,081。

なお、実際には腹太鼓くいしんぼう型だったりするとHを偶数にしなければいけないから、Hを8足すか削るかという調整の仕方がある。

またこの振り方では、物理耐久が薄いのは気がかりだ。

 

【調整2】

シンプルにBに252振るのも試してみよう。

H235-B117-D130

HとBの差が小さくなったので、物理耐久が最大になるのは間違いない。では総合耐久はどうか?

 

物理耐久27,495、特殊耐久30,550、総合58,045 

 

物理耐久は約3%アップ、特殊耐久は約2.5%ダウン、総合耐久は0.1%ダウンだがほとんど誤差の範囲である。

先ほどより4ポイント多くの努力値を使っているが、これを重く見ないのならば、十分アリな調整だ。

 

【調整3】

全努力値を耐久に回すなら、性格をわんぱくにして、B上昇補正をかけH220、B252、D36と振ると、実数値はH263-B128-D135。

 

物理耐久33,664、特殊耐久35,505 総合耐久69,169。

 

さすがに多くの努力値を割いたので、調整1より総合耐久が約19%アップ、物理耐久は約26%アップ、特殊耐久は約13%アップした。

 

 

例えばのろい積み型だとか、あくびでの流しをメインにした型で攻撃は妥協していいなら、Bに性格補正をかけて252振ればいい。

 もちろん腹太鼓キョダイマックス型なら、HPは偶数に調整だ。

 

 

 そしてこの性格補正というやつは、努力値を振るうえで思ったよりも重要なのだ。詳しいことは、次回の記事でお伝えしたい。