やすおかのポケモンなどブログ

ポケモンの記事を書くと見せかけていろんなゲームの記事を書いてます。ポケモンは対戦派ですが、一番重要なのは楽しむこと。まだ見ぬ未開の地を求めて

2020年、アニメポケモンに足りないものと、これからの物語とは

我々が真に見たいアニメポケモンとは、一体どのようなものなのか?

アニメポケモンが、サトシとゴウのダブル主人公になって4か月が経った

さて、この新シリーズはゲンガーやカイリューが活躍したり、特に脈絡もなく伝説のポケモンがサプライズ登場して、愉快な一面もある。

ルギア

引用元:ポケットモンスター2話「サトシとゴウ、ルギアでゴー!」 

だが、ここに来たみなさんは、このポケモンアニメに何か物足りなさを感じてはいないだろうか。

 

少なくとも、私は感じている。まるで減塩しすぎて味が薄すぎる味噌汁をすすっているようだ、と。

だんだんと濃くなってはいるような気はするけどね。「これからの物語」とやらで解決してくれることを望む。


【公式】アニメ「ポケットモンスター」プロモーション映像②

 

今回は、その足りない部分が何かを、上手い具合に言葉にしていこう。

アニメポケモン(サトシ&ゴウ編)足りない要素

 私が、これまでの現シリーズアニメで足りないと思ったのは、以下のような要素だ。

この後、一つずつ詳しく説明しよう。

  • シリーズ固有の名称
  • 目標のマイルストーンが見えないこと
  • ヒロイン枠(人間の仲間)
  • 世界が小さくなり過ぎたこと
  • 過去作の人間キャラ
  • 剣盾の人間キャラ
  • 新しい地方の冒険

より重要なものを上に並べた。

この中で「過去作の人間キャラ」と「剣盾の人間キャラ」はある程度、願望に応えてくれる見込みができたと考えている。

 

また、足りなかったけど大体解決した物として

  • 今作サトシの具体的な目標

 を挙げておきたい。

  

シリーズ固有の呼称

原点回帰をうたった現シリーズは「ポケットモンスター」とあえて副題をつけない形になった。

しかしこのせいで、現シリーズを何と呼べばいいか分からなくなってしまった。

AmazonプライムやWikipediaでは「2019年版」と()にくくられているが、一般的な呼称としては誰も用いていない。

もちろん、ガラル編や剣盾編というわけでもない。

現行のうちは「現シリーズ」と呼べばよいだろうが、後の歴史で難と称すればよいのだろうか?

「ゴウが主人公になったやつ」「全国編」「女子がいないシリーズ」

ふむ、どれも呼びづらいね。

 

やはり、今からでも何か副題を設けて、潔く一つのシリーズとしてブランディングすべきだ。

もしかしたら、OLMとしては、現シリーズで初代を超えたかったのかもしれない。

しかし今どう頑張った所で、時代や環境が当時とは異なる。初代と同じ名前を冠するのは、いささか荷が重い。

 

もしや単なる予告かと思われた「これからの物語」が新しい副題なのだろうか?

  

目標のマイルストーン(達成度の確認)

これまでアニメポケモンでは、ゲームと同じジムチャレンジや試練を取り入れてきた。

そのことにより、サトシが目標達成までの課題をどれだけ達成しているか、視聴者が確認することができた。

またジムチャレンジや試練自体が、一つの見どころでもあった。

 

ただ、20年も同じようなことをやっていたら飽きが来ると判断したのだろう。

前作サンムーンではジムバトルから試練に移行したし、現アニメではゲーム内のランクマッチに似た仕組みを取り入れた。

このせいで、サトシは目標達成まであとどれくらいなのか、その確認が少々わかりづらくなった。

現在サトシは1000位台。一体後どれだけ勝てば、次のステップに進めるのかもよく分からない。

 

これまではサトシがジムに挑戦し続ける姿が全体のストーリーに連続性を与え、シリーズの根幹となってきた。

このシステムの排除により、ストーリーの自由度は高くなったかもしれない。だがそのおかげで、えらく薄味になった気がしてならない。

 

ただ、どうやら近いうちにトーナメントが開かれるらしいので、その展開に期待してみよう。 

 

 ヒロイン枠

現シリーズで、ヒロイン枠が見当たらないのは気がかりだ。

コハルは今の所準レギュラーのような扱いで、とてもヒロイン枠とは呼べない。CVが花澤香菜なのに、もったいない。

コハルは冒頭やED間際にチラッと登場する、ごく平凡な一般学生だ。

 

ヒロイン枠なのはゴウの方だ。

その事実はお姉様方には良いかも知れぬが、カスミからアローラ3人娘まで続いてきたヒロインの系譜が途絶えてしまった。

 

なぜコハルを旅に同行させるキャラにしなかったのか、甚だ疑問である。

今後の展開次第で、彼女が旅のメンバーになるのだろうか。

11話のコハルメイン回では、コハル母から「何かを自分で決める瞬間」がいつかやってくることを示唆されており、今後コハルが旅立つことを暗示している……とも取れなくはない。

コハル

引用元:ポケットモンスター11話「コハルとワンパチと、時々、ゲンガー」

 

主役がレギュラー2人というのも、人数的な物足りなさを感じている。

レギュラーキャラが豊富だった前作との差別化も図りたかったのだろうが、もっと華やかさが欲しい。

 

世界がコンパクトになり過ぎたこと

今作ではしきりに「冒険」という言葉を強調している。

これまでのポケモンを思い出すと、あの狭いカントー地方を旅する時ですら、サトシたちは徒歩で長い時間をかけて移動し、「冒険」していた。

アローラで、隣の島に行くことすら、そんなに簡単ではなかった。ボートに乗り込み、ちょっとした冒険だった。ボウケンレッドが喜びそうだ。

そしてアローラからカントーの移動など、それこそ1年に1回レベルの話で、修学旅行だった。

 

しかし、現シリーズでは交通事情が大きく変わった。

交通網が急に進化したのか、サクラギ研究所がやたら金持ちなのか、日本⇔イギリスに該当するであろうカントー⇔ガラルの移動も、さほど大変ではなくなった。

 

サトシとゴウは、ほんの4か月で飛行機に何回も乗った。

あまりにも、アッサリ移動が可能なことも、困難さが伴うイメージがある「冒険」という言葉とかけ離れており、物足りなさの一つになっている。

日本の視聴者の多くは、気軽に飛行機に乗れない。

サトシらのフットワークが軽すぎて、貧困層の日本人から見たらひたすら羨ましいだけのやつらになってしまったのかも。

 

 ガラルの冒険

サトシとゴウがワイルドエリアを冒険する回があったが、あれはもう少し見ていたかった。

ヒバニーが仲間になった回も、イギリスを思わせる街並みが綺麗だったし、もっとガラルを冒険しても良い。

2話でガラルから帰還した時、かなりの物足りなさを感じた。

 

特定の料理をガッツリ食べたいのに、そうはさせてくれないフルコース料理を食べている時のようだ。

もっとポケモンアニメは、牛丼屋のような手軽なほうがいい。

 

過去作の人間キャラ・剣盾の人間キャラ

この話題は、これからの展開で満たしてくれそうではある。

 

「すべての地方が舞台」と分かったときから、いやでも過去作の人間キャラの登場を期待せずにはいられなかっただろう。

これまでを見ていると、

「もしかして大人の事情で過去作キャラは出ないのではないか」

「あくまでポケモンが主役だから、過去作の人間までは深く掘り下げられないのではないか」

などと不安がよぎったが、どうやらそういうわけでもなさそうだ。

 

今の所、ワタルは既に登場しているし、コルニも登場が確定した。噂ではタケシも出るらしい。
まあ、まだまだ出て欲しいキャラはいるのだが、果たしてどうなるか。

 

そしてソード・シールドを遊んだ者からすれば、新キャラたちの登場も当然期待したい所だろう。今までのアニメで、ゲーム内に登場したジムリーダーはみなアニメにも登場しているのだ。

 

とりあえず、ダンデは登場済み、キバナも今後登場することが分かった。続報を待ちたい。

 

 

現状のアニメの良い所

さあ、私はただ現行アニメを批判したいだけの人たちを喜ばせるためにこの記事を書いたわけではない。

不満点だけ挙げるのはフェアではないから、良い所も列挙していきたい。

 

サトシとゴウ、それぞれの目標がはっきりしてきたところ

バトルで頂点を目指すサトシ、ゲットでコンプリートを目指すゴウ。

それぞれ別な目標を持ち、ポケモン世界の魅力を多面的に描こうとしている点は好感が持てる。

 

ゴウは名前の通り、ポケモンGO世代の象徴とも言えるべき存在で、ポンポンとポケモンをゲットするのは、欲望に正直で好きだね。

 

 

サトシに貫禄が出てきた所

まだ旅に出たばかりの少年のようだったアローラサトシ。

現シリーズでは顔が少し大人びた感じになり、貫禄が出てきた。

14年ぶりのバトルフロンティアをバリヤードであっさり勝ち抜き、23年前に戦ったマチスの弟子にもその名を知られていたりと、ベテランの風格を漂わせる永遠の10歳だ。

 

また、従来と違い、ゴウという新主人公であり弟分が登場したことも大きい。

ゴウ目線で見た時サトシは、同性でも惚れ込むような「歴戦の強者」または「兄貴」のような存在として描かれている。(7話など)

おかげで恒例の「リセット」も今作は回避した。

 

今のサトシはアローラリーグも制し、自信を手にしたのだろう。

主人公が必ずしもナンバーワンではないという現実や、謎の「リセット」と長年戦ってきたサトシは、23年目にして充実期を迎えている。

 

 

ポケモンに関する「潔さ」

現シリーズの最大の魅力は、いろんなポケモンにスパっと出番を与えていることだ。

ポケモン一体一体の登場をもったいつけない。

そのポケモンが出る必然性だとか、登場時間の長さとかを気にしない。

そうでなければ、1000種近くなったポケモン達を描くことは不可能だからだ。

 

2話でルギアが出るのを皮切りに、ゲンガーやカイリューがサトシの手持ちに加わったり、ヒバニーがラビフットに早くも進化したり。

ロケット団も手持ちを固定せず、ガチャで「今週のビックリドッキリポケモン」を出すようになった。

 

ゴウの"乱獲"は批判を受けることもあるが、彼のおかげで、どれほどのポケモンがアニメに出番を与えられたのだろうか。

ゴウのポケモン大量ゲットは、本シリーズのポケモンに対する「潔さ」の象徴であると考えている。

 

ゴウ

引用元:ポケットモンスター 6話「ポケモン大量ゲットだぜ!ミュウへの道!!」

 

 

ガラルの新ポケモンに関してはまだ出し惜しみしているが、いずれは登場し、ゴウがポンポンと右から左までゲットするのではないだろうか。

 

 

現アニメシリーズの問題点と、予想される解決法まとめ

  • シリーズの副題→「これからの物語」だったりして?
  • 目標へのマイルストーン→トーナメント編で解決?
  • ヒロイン枠→コハルが加わる可能性?
  • ガラルの冒険→そのうち描くだろうが、薄味になりそう。
  • 移動が簡単すぎる→テーマ上、どうしようもない?
  • 過去作・剣盾の人間→そのうち出る。

 

これに加えて、ポケモンを出し惜しみせずジャンジャン登場させる潔さが合わされば、過去作にはないテイストで楽しい作品になりそうなのだが。
せっかく、素晴らしい脚本家たちを集めているのだからね。

 

もし上手くいかなかった場合、2020年を区切りにテコ入れでゴウが去り、突然ガラル編が始まることも、起こりうる。

 

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