FIFA18で日本代表選手の能力値をランク付けしてみた。
2018年4月、日本代表ハリルホジッチ監督が突然解任され、サッカーファンは驚きと呆れ、怒りと落胆で混沌とした時間を過ごした。
田嶋会長はいかにも日本人らしく、本当の解任理由を言わなかった。その理由は、田嶋会長本人もよく分かっていない。多分、なんとなく雰囲気で解任したようだ。
ハリルは協会に「本当の解任理由を明かせ」と提訴しているが、土台無理な話だろう。何故なら解任した本人達もよくわかっていないからだ。
そこから1か月ちょっとが経ち、新体制となった西野朗ジャパンは、さぞかし素晴らしいメンバーでW杯に挑むに違いない。
人はみな人生という迷路の中で迷い続けている。 西野監督も田嶋会長も、まさに混迷の中にいる。
そんな日本代表であるが、ロシアW杯に挑む23人のメンバーをFIFA18のレーティング(総合能力値)でランキングしてみた。
※レートは5/25現在のもの
※6/1更新
FIFA18日本代表メンバーのランキング
参考リンク:
広島青山3年2カ月ぶり驚きの選出 代表27人発表 - 日本代表 : 日刊スポーツ
1位 香川真司
レート83
CAM ドルトムント 29歳
日本人選手で唯一、レート80を超えている。しかも2位本田に4ポイント差はかなり突出している。
最近は怪我がちだったり代表では結果を残せていないイメージだが、本調子ならば西野監督の言うように「代えのきかない選手」だろう。前回散々に終わったブラジル大会のリベンジを期待したいところだ。
日本人で初めてマンチェスター・ユナイテッドでプレーした彼は、決してスポンサーの後ろ盾だけが強みではない。
彼のポテンシャルの高さは、ドルトムントに初めて来た頃を思い出せば誰もが知っていることだ。
高い能力
身体能力:敏捷性92、バランス88
メンタル:視野81、冷静さ81
スキル:ドリブル87、コントロール85
2位 本田圭佑
レート79
RM パチューカ 31歳
常に野心的な言動で日本代表を引っ張ってきた存在なだけはあり、レート80には届かなかったものの日本人選手で2番目に評価が高い。W杯2大会連続ゴールを記録した男は、決して口だけではないし、投資にしか興味がない人物ではない。
高い能力
身体能力:ジャンプ83、加速77、バランス77
メンタル:視野81、冷静さ80
スキル:カーブ86、FK精度86
3位 乾貴士
レート78
LM エイバル 29歳
数々の名選手がレベルの高さや環境の違いに苦しんだスペインの地で、日本人史上最も成功を収めている選手。日本代表でも3番手評価。
バルセロナから1試合2ゴールを挙げた試合は歴史的な快挙だった。ハリルホジッチ監督時代はやや冷遇されていたが、西野監督に代わったことでチャンス到来か。
高い能力
身体能力:敏捷性94、バランス93
メンタル:冷静さ76、視野74
スキル:ドリブル88、カーブ85
4位 長谷部誠
レート77
CDM フランクフルト 34歳
日本代表の不動のキャプテン。どの監督の下でも厚い信頼を置かれてきた万能選手は、西野監督政権でも同様に扱われるだろう。今季はドイツ杯で王者バイエルンを破って優勝に貢献した。
ただ今季の終盤、ヒジ打ちをして一発退場&3試合出場停止になったことがあり、「心が整ってないのでは?」との不安も。ああいった行為は、W杯では絶対にやめてもらいたい。
高い能力
身体能力:リアクション78、ジャンプ74
メンタル:冷静さ83、インターセプト77
スキル:ショートパス80、タックル79
5位 酒井宏樹
レート77
RB マルセイユ 28歳
今季ELで準優勝に貢献。ハリルホジッチ監督の最後の試合になったマリ・ウクライナ戦は怪我で不在だったが、彼がいない日本の右サイドは非常に脆かった。そのため、彼の重要性を再認識させられた。
サイドバックとしては、FIFA18で彼が日本人ナンバーワンの評価だ。
高い能力
身体能力:スタミナ88、加速78
メンタル:積極性79、攻撃ポジション74、インターセプト74
スキル:スライディング79、タックル77
6位 岡崎慎司
レート77
CF レスター 31歳
レスターでプレミアリーグ優勝して伝説になった選手。 代表デビューしてから10年間で、日本代表歴代3位の通算50ゴールを決めている。クラブでは2トップのセカンドストライカーとしてプレーしていたので、システムの異なるハリルの下ではポジションを見いだせないでいた。
状態面さえよければ西野ジャパンで再び活躍するかもしれない。
高い能力
身体能力:ジャンプ88、リアクション84
メンタル:攻撃ポジション84、積極性81
スキル:コントロール78、ドリブル77
7位 武藤嘉紀
レート76
ST マインツ 25歳
ハリル政権下では冷遇されていたが、 ドイツでストライカーに転向して27試合で8ゴールとそこそこの活躍。8点は少ないようだがチーム内得点王だった。
高い能力
身体能力:加速79、バランス79、リアクション79
メンタル:攻撃ポジション79、冷静さ75
スキル:ドリブル80、決定力78
8位 柴崎岳
レート75
CDM ヘタフェ 25歳
2016CWC決勝で、レアルから2ゴールを決めた衝撃を忘れた者などいないだろう。スペイン移籍直後は環境の違いに苦しんだ時期もあったが、克服しバルサ戦でもゴールした。 あのCWCレアル戦のような輝きを、W杯でもう一度期待。
高い能力
身体能力:敏捷性78、バランス77、スタミナ77
メンタル:視野80、冷静さ75
スキル:ショートパス78、コントロール77
9位 大迫勇也
レート75
CF ケルン(ブレーメンに移籍決定) 28歳
「大迫半端ないって! 」でお馴染みの大迫。今季、所属のケルンは最下位に沈み、本人も25試合で4ゴールと苦しい時期を過ごした。
だがポストプレーヤーとしては、日本で未だ彼の右に出る者はいない。ブラジルW杯は不調でスタメン落ちしたが、ロシアでリベンジに燃える。
高い能力
身体能力:敏捷性80、バランス78、ジャンプ78、リアクション78
メンタル:視野78、冷静さ77、攻撃ポジション77
スキル:ドリブル78、コントロール76
10位 吉田麻也
レート75
CB サウサンプトン 29歳
一時期はプレミアリーグ屈指のCBと評されるも、日本代表では時々致命的なミスをやらかしてしまったりする。
それでも彼は日本人最高レートを持つCBだ。ディフェンスリーダーで、不可欠な選手である。 彼がいなかった試合では日本の守備の不安定さは明白だった。
高い能力
身体能力:ジャンプ85、フィジカル78
メンタル:インターセプト70、積極性66
スキル:タックル79、マーク76、スライディング76
11位 長友佑都
レート74
LB ガラタサライ 31歳
日本人にとっては縁遠い異世界のようなクラブだったインテル・ミラノで、7年間もプレーした。今はトルコに移籍し、以前ほどの存在感はないが、それでも左サイドバックとしては日本人最高レート。
高い能力
身体能力:バランス91、加速89、敏捷性89
メンタル:インターセプト72、積極性67、攻撃ポジション67
スキル:タックル73、マーク72、ショートパス72、スライディング72
12位 原口元気
レート74
RM デュッセルドルフ 27歳
ハリルジャパンの中心選手だった。W杯最終予選では4試合連続ゴール。彼の活躍がなかったら、日本のW杯出場もなかった。
しかし、移籍で失敗しクラブでの立場を失うと、そこから暗転。今はドイツの2部で次のステップを模索している。
高い能力
身体能力:敏捷性87、加速85、ダッシュ速度85
メンタル:攻撃ポジション68、冷静さ67
スキル:ドリブル84、コントロール77
13位 宇佐美貴史
レート74
LM デュッセルドルフ 26歳
10代でバイエルンに移籍し、飛び抜けた才能が若いうちから評価されていた。 しかしそこから伸び悩み、もどかしい時期を長く過ごしてきた。それでもメンバー入りする辺り、彼のポテンシャルの高さに寄せる期待の表れだろう。
今は原口と同じドイツ2部のクラブでコンビを組んでいる。
高い能力
身体能力:バランス80、敏捷性79
メンタル:冷静さ72、攻撃ポジション72
スキル:ドリブル80、シュート力80
14位 酒井高徳
レート74
RB ハンブルガーSV 27歳
目立たない存在ながら、左右どちらもできるサイドバックとして重宝されてきた選手。
スタメンは厳しいだろうが、バックアッパーとしてなら十分か。
高い能力
身体能力:敏捷性78、スタミナ78
メンタル:積極性71、インターセプト70
スキル:スライディング80、カーブ74
15位 川島永嗣
レート74
GK メス 35歳
メンバー中最年長。2010年南アW杯では、楢崎、川口という名手達から正GKの座を奪った。3大会連続で起用されれば日本人GKとしては初となるが、監督交代にあたり1番予想がつかないポジションでもある。
FIFA18における評価では他の2人より一歩リード。
高い能力
GK能力:GK反射神経79、GKダイビング74
身体能力:ジャンプ71、リアクション70
メンタル:特になし
スキル:特になし
16位 昌子源
レート73
CB 鹿島アントラーズ 25歳
国内組では、最も高レートの選手となった。ただ今シーズンは鹿島も失点が多く、苦戦気味。
高い能力
身体能力:ダッシュ速度85、スタミナ82
メンタル:インターセプト71、積極性70
スキル:タックル76、ヘディング精度72、マーク72
17位 東口順昭
レート72
GK ガンバ大阪 32歳
直前に頬を骨折するアクシデントに見舞われたが、何とか復帰した。能力や経験を踏まえれば、彼が正GKでもおかしくない。
高い能力
GK能力:GKキック75、ハンドリング72
身体能力:リアクション73、フィジカル68
メンタル:特になし
スキル:特になし
18位 槙野智章
レート71
CB 浦和レッズ 31歳
ムードメーカー的な存在で、その性格が賛否を呼ぶこともある。 昨年浦和のACL制覇に貢献。30歳にして急成長した。
高い能力
身体能力:フィジカル79、ジャンプ76
メンタル:積極性74、インターセプト66
スキル:スライディング73、シュート力72
19位 山口蛍
レート71
CDM セレッソ大阪 27歳
中盤でのボール奪取力に定評のある選手。 代表から遠ざかっていた時期もあったが、最終予選のイラク戦で劇的な決勝ゴールを決めると、徐々に再評価され、本人も自信を取り戻した。
高い能力
身体能力:敏捷性84、バランス81
メンタル:積極性72、冷静さ72
スキル:ショートパス76、コントロール75
20位 大島僚太
レート70
CDM 川崎フロンターレ 25歳
今の日本にはすっかり稀になった、ゲームメーカータイプのMF。Jリーグ王者川崎から唯一の選出。
最終予選では初戦でいきなり起用され、PKを与えるなどして一気に評価を下げた。本大会での挽回に期待だ。
高い能力
身体能力:バランス87、加速85
メンタル:冷静さ73、視野72
スキル:カーブ76、シュート力75
FIFA18で日本人選手は、意外にも敏捷性などの身体能力の方が高く評価されがち。
21位 植田直通
レート70
CB 鹿島アントラーズ 23歳
メンバー中最年少。鹿島で昌子とコンビを組む若きディフェンダー。 やはり今季は苦戦中。
日本人離れしたフィジカルを持つ。
高い能力
身体能力:フィジカル84
メンタル:積極性61、インターセプト61
スキル:タックル75、マーク74
22位 中村航輔
レート70
GK 柏レイソル 23歳
リオデジャネイロ五輪でU23代表としてゴールマウスを守っていた。当然3人のGKの中で1番若い。年功序列ジャパンとも言われるが、若いGKが正守護神の座を掴むことがあり得るのだろうか。
昨年のE1では何度もセービングして存在感を発揮した。
高い能力
GK能力:GK反射神経78、GKダイビング76
身体能力:リアクション77、ジャンプ65
メンタル:特になし
スキル:特になし
23位 遠藤航
レート69
CB 浦和レッズ 25歳
リオデジャネイロ五輪のキャプテンもノミネートされた。昨年のACL制覇に貢献。
レートはメンバー中最低だが、右SBとCBをこなせるポリバレントさが評価されている。
高い能力
身体能力:加速78、ダッシュ速度75
メンタル:積極性71、インターセプト69
スキル:ロングパス74
選外になった選手たちのレート
続いては、惜しくも選外になった選手たちを何人か紹介しよう。「選ばれた選手よりもレートが高い選手がたくさんおるやんけ!」と言いたくなる?だがこれはあくまでFIFA18内での話で、しかも週によって少し変動する数値だ。西野監督はFIFA18よりも素晴らしい眼を持っているから多分大丈夫だ。
小林悠
レート76
昨年のJリーグMVP&得点王。実は直前までリスト入りしていたが、怪我で断念。
高い能力
身体能力:敏捷性86、加速82、スタミナ82
メンタル:攻撃ポジション76、視野70
スキル:ドリブル77、決定力77
中島翔哉
レート76
ポルトガルリーグで結果を出し、マリ戦ではゴールを決めた。リストに入らなかったことで1番惜しまれた選手。FIFA18での評価も原口や宇佐美より高い。
高い能力
身体能力:敏捷性93、バランス92
メンタル:冷静さ81、攻撃ポジション74
スキル:カーブ80、ドリブル80
バランスは悪いが、ご覧の通り1部の能力は傑出している。
「ポリバレントではない」 と評されたが、実はFIFA18ではストライカー適性もある。ネックは身長の低さだったかもしれない。
森岡亮太
レート74
ベルギーリーグで活躍。やはり落選は惜しまれた。A代表でのアピールが足りなかったか。
高い能力
身体能力:敏捷性72、バランス71
メンタル:視野80、冷静さ77
スキル:ショートパス80、コントロール75
清武弘嗣
レート73
ビッグネームが集うセビージャでプレーしていた。本調子ならば主力級の選手だが、最近は怪我がちで調子が戻らず。
高い能力
身体能力:敏捷性81、バランス79
メンタル:冷静さ73、視野72
スキル:FK精度79、カーブ76
杉本健勇
レート73
ハリルジャパンでは1トップのリザーバーとしてよく呼ばれていた。今季の活躍がイマイチだったか。
高い能力
身体能力:ダッシュ速度78、フィジカル77
メンタル:攻撃ポジション73、冷静さ70
スキル:決定力76、シュート74
久保裕也
レート73
メンバー漏れだが、西野監督は追加召集を匂わせる発言をしている。最終予選では主力の一人だった。
高い能力
身体能力:敏捷性83、加速80
メンタル:冷静さ73、攻撃ポジション73
スキル:ドリブル76、コントロール74、決定力74
小林祐紀
レート72
昔の本田圭佑のような性格やプレースタイルで注目を集めたが、代表定着には至らず。
高い能力
身体能力:スタミナ86、敏捷性82
メンタル:冷静さ74、視野73
スキル:コントロール78、ショートパス76
青山敏弘
レート70
CM サンフレッチェ広島 32歳
ハリルジャパンではほぼ無縁の存在も、西野監督になって急遽選出された。
サンフレッチェ広島で、キャプテンとしてチームの好調を支えているのがその理由だ。代表でも存在感を発揮して欲しい。
5/24に怪我でまさかの脱落。
高い能力
身体能力:スタミナ80、敏捷性72
メンタル:視野75、積極性71、冷静さ71
スキル:コントロール73、ロングシュート72
井手口陽介
レート70
CDM クルトゥラル・レオネサ 21歳
この若さでアジア最終予選ではゴールを決めるなど、日本の本選出場に大きく貢献した。次にスポンサーが持ち上げる選手は彼かと思われるような活躍だった。
しかし今年海外移籍をしてから、クラブでの出場機会を確保できず。一転評価を下げていた。
5/31の最終選考で脱落。
高い能力
身体能力:スタミナ86、バランス75、ダッシュ速度75
メンタル:インターセプト70、視野70
スキル:ショートパス73、ロングパス71
潰し屋+ミドルシュートのイメージなのに、実はパスの方が能力値が高かった。
浅野拓磨
レート70
LM シュツットガルト 23歳
「ジャガー」の異名を持つ快速FW。 最終予選のオーストラリア戦ではやはりゴールを決める活躍をした。
しかし、シュツットガルトでは今年に入ってからトップチームで1試合も出場できず、2軍として4部リーグで試合に出るにとどまっている。そんな具合だからもちろんレートは低い。
ガーナ戦での招集にあたって1番批判が大きかった選手だが、汚名返上はならず、5/31の最終選考で脱落。
高い能力
身体能力:加速92、ダッシュ速度92
メンタル:積極性68、冷静さ67
スキル:ドリブル73、コントロール69、シュート力69
速さはトップクラス
堂安律
レート70
オランダリーグで活躍している10代。A代表での経験不足がネックだった。FIFA18でもそこまで評価は上がらず、試合に出ていない浅野よりも評価は低い。
高い能力
身体能力:バランス92、敏捷性85
メンタル:視野73、冷静さ68
スキル:ドリブル74、コントロール72
三竿健斗
レート67
CDM 鹿島アントラーズ 22歳
今回の選出メンバーでは、ずば抜けて1番レートが低い。長谷部、山口のバックアッパーとして期待されているのだろうが、本大会の切符を掴むのは難しかった。5/31の最終選考で落選。
個人的にはヴェルディ時代から見てきた選手だから、選ばれてほしかったが。
高い能力
身体能力:ダッシュ速度74、加速72
メンタル:積極性68、インターセプト62
スキル:コントロール70、タックル69