オフィスチェアを探しに新宿へ
私がこのブログを書くとき、どんな椅子に座っているかご存知だろうか?
もし知っている人がいたら身近な人か、私を監視している人なので恐怖するが。
実は私はここ半年ほど、オンボロな椅子が壊れたせいで椅子を使わずPC作業をしていた。立ったり、床に座ったりしてだ。
しかし遂に限界を感じ、オフィスチェアが欲しくなった。
できれば一生、少なくとも10年は使えるオフィスチェアが欲しい。そうなると多少値が張るものを選ぶのもやむを得まい。
しかしながら椅子の試し座りできる場所は限られている。
私はネットの情報を頼りに、新宿の大塚家具を訪れた。
参考サイト:オフィスチェアを試すなら新宿で!試座できるお店3選 - ぱるくら
私はこの大塚家具で、展示されている椅子に全て座ってみた。
座った椅子全てをランキング形式でレビューしよう。
- オフィスチェアを探しに新宿へ
- やすおかがおススメするオフィスチェア・ランキング
- 第1位 コンテッサチェアCM91AB
- 第2位 バロンチェアCP81CR
- 第3位 ジェスチャーチェアK-442A
- 第4位 ゾディチェアXZT -411
- 第5位 レオパードCE93WR FJK2
- 第6位 コンテッサチェア2(セコンダ)
- 第7位 ルーチェチェア81L1CA
- 第8位 バロンチェアCP85
- 第9位 エルゴヒューマンハイブリッドチェア
- 第10位 ストレスレス マジックオフィス
- 第11位 ミラ2チェア
- 第12位 エンボディチェア
- 第13位 エクセアチェア
- 第14位 ワールドチェア オールメッシュブラック
- 第15位 ノナチェアKZ330
- 第16位 アーロンチェア
- 第17位 アーロンチェア リマスタード
- 第18位 スピーナチェア
- 第19位 ボディフレックスチェア ポリッシュ
- 第20位 モーブチェアKF615-GB-K1K
- 第21位 エフチェア プレーンメッシュバック
- 第22位 コンテッサチェアCM34AB FHX
- 第23位 ニューワークスタジオ ラウンドワークチェア
- 第24位 バロンチェア CP33BW
- 第25位 アーロンチェア ライト
- 第26位 VC home 8VC5HB
- 第27位 カシコチェアKE-339GJH
- 第28位 DD-C500
- 第29位 DD-C501
- オススメの選考理由
- 最後に
やすおかがおススメするオフィスチェア・ランキング
それではここからが私が独断と偏見で選んだオフィスチェア・ランキングである。
心して見て欲しい。
上位5つの椅子は、なぜこの順位になったか後程記してある。
第1位 コンテッサチェアCM91AB
安らかに抱き抱えられているように快適で、幅広なボディと大きなヘッドレストは王様になった気分を味あわせてくれる。
このやる気のない私でさえ、座った瞬間にやる気スイッチが押されたかのように闘志がみなぎってきた。
また、革のものよりもメッシュの方が素晴らしい。
コンテッサチェアシリーズの中で最も素敵な座り心地の良い椅子だ。
第2位 バロンチェアCP81CR
もたれかかった時、存分に甘えさせてくれる椅子。優しい母親が「いくらでももたれかかってきなさい」と言ってくれているかのよう。ヘッドレストも非常に快適だ。
リクライニングの機能をかなり細かく調整でき、その時の気分によって背中への反発力を調整することができる。
試座した中で最高の椅子の一つだ。
第3位 ジェスチャーチェアK-442A
第一印象では面白いギミックが付いているイスだったが、座った瞬間、素晴らしい椅子だと確信した。
高級椅子らしい体の動きにどこまでも付いてきてくれるような密着感で、体中がリラックスに包まれる。
肘置きも自在に位置を調整できるし、背もたれがあまり倒れない「背筋ピンとするモード」に切り替えることもできる。
アームがちょっと動きすぎるのが厄介な点だが、それを差し引いてもずっと座っていたくなる椅子だ。
第4位 ゾディチェアXZT -411
吸い込まれるような座り心地で、座った瞬間に天国に昇天したのではないかと感じた。
実を言うと来て最初に座った椅子なので、少し大げさに感じた可能性はある。
この硬そうに見える椅子が驚くほど体に親切で、全く背中に痛みを感じない。背中を倒せば倒しただけ椅子も動いてくれる。
ただいくらか、尻の負担は感じた。
第5位 レオパードCE93WR FJK2
素材も革とメッシュの両立という贅沢っぷり。
座った瞬間、まるで天使に抱かれたような、絵もいわれぬ柔らかさと快楽に囚われた。
この椅子から立ち上がる時が、全ての椅子の中で最も惜しい気持ちだった。ずっと座って居たかった。
この価格も納得だ。
ただあまりにも椅子が心地良すぎて、仕事をしようなんて気持ちは微塵も湧かなそうだ。
今回はあくまで「オフィス用」ということを鑑みてこの順位にしたが、自室でリラックスしたい時は最高の椅子になるだろう。
第6位 コンテッサチェア2(セコンダ)
骨組みがしっかりしていて、頑丈そう。
ヘッドレストも大きくて座り心地も非常に快適だ。
ただ座っていて、この価格に見合ったスペシャルな魅力は感じなかった。壊れにくそうではあるのだが。
良い椅子であるのは間違いない。
第7位 ルーチェチェア81L1CA
シンプルで少し未来的なデザイン。SFアニメにでも登場しそうだ。
やや背中に硬さはあるものの背中を思いっきり預けられ、心地よい座り心地。
お尻を乗せる場所も反発力があり、お尻の負担を減らしてくれる。
オシャレな見た目だし、価格の割には良い椅子だ。
第8位 バロンチェアCP85
素材の柔らかさはないが、やはり甘えさせてくれる椅子
大塚家具では2万円ほど値引きされており、非常にお買い得な価格だった。
第9位 エルゴヒューマンハイブリッドチェア
幅広で父親のように力強く包み込んでくれる優しさを感じられた椅子。
欠点はアームが前後にパコパコ動いてしまうこと。
リクライニングがもう少し倒せれば最高だった。
第10位 ストレスレス マジックオフィス
"いかにも社長椅子"という見た目からして高級感が漂う椅子。
他の高級椅子以上にフカフカで、体にまとわりついてくる。
ただあまりにも気持ち良いので、眠ってしまい仕事にならないかもしれない。世の中の経営者はこれにもたれて夢を見て、イビキをかいているのだろう。
また、夏場は通気性がどうなのか気になる所だ。
そして価格が呆れるほど高い。セレブ自慢したい人にはいいかもしれない。
第11位 ミラ2チェア
ハート型の背もたれが特徴的な椅子。
この背もたれはただかわいらしいデザインというだけでなく面白い機能が付いており、ダイヤルによって腰のあたりの締め付け具合を調整できる。
丸みを帯びたデザインが美しい。アームの触り心地もよく、思わずなでなでしたくなる。
やや硬めの椅子だが、腰には優しいようだ。ただ背中を思い切り預けてしまうと少し痛いか。
第12位 エンボディチェア
複雑な骨のようなバックビューが特徴的。
もたれてリラックスするというよりは、強い反発力で、良い姿勢をキープできそうなのが特徴。もちろん反発力は調整できる。
名前の通り、体幹にも良いかもしれない。
第13位 エクセアチェア
意外と固い。ただ、通気性は良さそう。
特別なものはないが、シンプルでそこそこ高級な椅子だ。
しかしながら、コンテッサチェアなどに比べると突出した魅力がなかった。
隣で別の客を接待していた店員は、「あの100人乗っても大丈夫なイナバが作ったんですよ!」とアピールしていた。物置にしまっておけということかな。
第14位 ワールドチェア オールメッシュブラック
これぞオフィスチェアという座り心地。
悪くはないが、ただ高価格帯のものよりも少し硬い。背中を思い切り預けると、ややストレスを感じた。
価格的には魅力を感じる。
第15位 ノナチェアKZ330
価格帯の割に可動域が広く、座る快感を与えてくれる。
背筋には優しい。お尻は少し硬い印象だ。
第16位 アーロンチェア
なんか名前を聞いたことがあった椅子。
座っていると、なんだかガンダムのコクピットにいるような気分になった。
結構グラグラして、私のような貧乏ゆすりの多い人間には刺激的な椅子なのだ。
まあ価格の割に座り心地はさほどよくないがね。
第17位 アーロンチェア リマスタード
アーロンチェアよりも座り心地は向上している感じはするのだが、それでもガンダムの操縦席っぽさは抜けていない。4DXの映画の座席のようだと言ってもいいかもしれない。
グラグラしてる椅子が好きな人にはオススメ。意外と悪くないぞ。
保証が長くついているのも魅力なようだ。
第18位 スピーナチェア
リクライニングした時の背中の反発力が心地よく、程よい姿勢をキープできる。
背中にもたれたいタイプと背筋ピンとさせたいタイプの中間のような椅子。
第19位 ボディフレックスチェア ポリッシュ
素材からしてかなり硬い椅子で、背筋をピンとしたい人向け。
見た目は相当硬そうに見えるが、座ると意外と柔らかい。
ただし、もたれかかりたい人には向かない。
第20位 モーブチェアKF615-GB-K1K
一見するとどこにでもあるチープな椅子だが、見た目と違いその可動域の広さには驚いた。
この価格帯の割にはまあまあ良い椅子。ただ尻の置き場所がすんなりくる場所が見つけられなかった。そこが残念。
第21位 エフチェア プレーンメッシュバック
可動域はほぼ無いが、程よい座り心地。長時間座っていると、やや背中が痛んできた。
第22位 コンテッサチェアCM34AB FHX
高級そうな見た目と裏腹にしっかりとした座り心地で、着席者がダラけるのを許さない。
調整も細かくできるようで、通気性も良さそうだ。
ただ、この価格でも欲しい椅子かと聞かれたら、私は「別にそこまで」と言う。背中に優しくないからね。
居眠りせずにしっかりと背筋を伸ばして仕事をしたい人向けの椅子なのは間違いない。
1位のコンテッサCM91と同じシリーズのようだが、どうも私は馴染めず、大幅に評価を下げた。
第23位 ニューワークスタジオ ラウンドワークチェア
※画像がネットに見当たらず
尻から頭までがっちり押さえつけられ、「さあ仕事をするぞ!」という気分になりそうな椅子。
ただ長時間座っていると、疲れるのではないだろうか。
第24位 バロンチェア CP33BW
硬めの座り心地で、リクライニング機能などはない。通気性は良いと思われる。
バロンチェアの中でも価格を抑えたモデルのようだが、これを買うならもっと上位のバロンチェアを買った方がいいだろう。
数万ケチったら、逆にもったいない。
第25位 アーロンチェア ライト
なんか名前を聞いたことがあった椅子のライト版?。
座り心地も硬いし、正直良さがよくわからない。
廉価版なので、あまり期待できる代物ではないのだろう。
第26位 VC home 8VC5HB
硬さは感じるものの、背中の可動域が広く、この価格帯のものならギリギリ納得できる。
極限まで妥協するなら、というラインの椅子か。
第27位 カシコチェアKE-339GJH
思わず硬いと呟いてしまうような硬さ。尻が痛くなってしまった。デザインも何とも言えない。
素材は暖かい革製。
第28位 DD-C500
手すりなどもなく、ひたすらに硬い。
庶民の椅子と言える。座れればなんでもいい人向け。
座り心地は最悪で、石に腰かけているかのよう。高級椅子の前では、地べたに座っているのとなんら変わりない。
魅力は安さだけ。
第29位 DD-C501
ただの石に肘置きだけ付いた。DD-C500よりはマシというだけ。
でも安さだけが魅力な椅子が少し高くなったので、これが飾ってあった中で最悪の椅子となった。
オススメの選考理由
全ての椅子に座ってみたからこそ断言できるのは、3万円未満のオフィスチェアを選んではならないということ。
3万円未満の椅子は、座り心地が岩石と大して変わらない。 それなら床に座っていても大差ないので、椅子を選ぶ意味がない。
5万円くらいまでで、ギリギリ許せる椅子が出てくる。妥協するにしてもここまでだ。
7~8万円で、ようやく納得できるレベルの椅子となる。
そして真に「家に置きたい」と欲しくなる椅子は、どうしても10万円は超える。ただ、長年に渡り自分の体を、人生を預けるものなのだから、これでも安いくらいだ。
あとは10万円を超えるものでも、背中をビシッと後押して姿勢を引き締めるタイプと、グッと沈み込んで好きなだけもたれかかれるタイプがある。
もちろん、高級椅子は設定によっていくらか調整できるが、私は姿勢を引き締めるタイプが好きではなかった。故に、そのタイプは低評価になっていることは心得ておいてほしい。
その中でも最高に座り心地が良い椅子だと感じたのは、レオパードCE93WR FJK2だ。ただこれは、あまりオフィス向きではない。何故なら気持ち良すぎて寝てしまうからだ。
価格も少し高い。それでも座り心地では最高の椅子なので、5位となった。
そしてゾディーチェアXZTも素晴らしかった。強いて言えば、幾分か尻の負担が大きく感じたし、ヘッドレストがないのがマイナスだった。
3位のジェスチャーチェアK442Aにも触れておかねばなるまい。
この椅子も体へのフィット感が素晴らしく、後述の椅子に出会うまでは最有力候補だった。
ヘッドレスト付きのものが展示されていたら購入に至ったかもしれない。
ただ、アームがやたら動きやすいのは気になった。その点さえ除けば、本当に体に馴染む良い椅子だ。
そして最終的に迷ったのはどちらも「オカムラ」製のバロンチェアCP81CRと、コンテッサチェアCM91ABだった。どちらもヘッドレストと座った時の優しく抱えられるような抱擁力が魅力だった。
バロンのリクライニングはどこまでも甘えさせてくれ、コンテッサの幅広さは玉座を想起させた。どちらも本当に魅力的だった。
どちらかを選ぶのは不可能に思えるほど難しい決断だった。
正直言うと、私は自身の直感ではバロンチェアCP81CRの方に惹かれていた。ほんのわずかな差だが、4時間程の試座の後にそう感じていた。
ただその時、私の近くで試座していた男がバロンチェアCP81CRを購入することに決めたらしく、店員と話し始めた。
ここで私の変な「プライド」が刺激された。「前の男と同じものを買うのは何か嫌だ」と。
この時、私の心はだいぶコンテッサの方に動いていたのだろう。
一応店員に話を聞いた。彼女が言うには、「コンテッサは職人が技術の限りを費やした椅子だが、バロンはコストパフォーマンスを考えた椅子」なのだそうだ。
しかし私がバロンはコンテッサの下位モデルかと聞くと、「いや説明しづらいのですが、それぞれに良さがあります」と言葉を濁した。
一方で別の店員は、私の「コンテッサはバロンの上位互換か?」という問いに「そうです」とはっきり答えた。
それを聞いて私は、「なるほど、コンテッサがGT-RでバロンはフェアレディZのようなものか」と解釈した。
GT-RもZも素晴らしいクルマだが、もしも1万円程しか違わないのならば、GT-Rを選ぶだろう。
というわけで、私はコンテッサチェアCM91ABの購入を決めた。
色はピスタチオグリーン、骨組みはブラック、座はメッシュを選んだ。
最後に
大塚家具の店員さんはとても礼儀正しく、親切だった。
改めて感謝の意を表したい。
ただし、15万円の椅子を購入直後でお金がないことがわかっているのに、18万円の羽毛布団を勧めてくるのだけはやめて欲しかった。冬も終わりに近づいて、在庫を抱えて大変なのは理解できるがね。
まあ、それさえなければ試し座りが出来て、価格もネット通販に負けない新宿の大塚家具で買うのは良い選択だということだ。特に試し座りができるのは大きい。
もし、大塚家具に行くのが面倒か羽毛布団の勧誘をされたくなければ、ネット通販で買えばいいだけだ。
そしてこれだけはもう一度言っておく。椅子とは、長年に渡って、貴方の人生を文字通り支えるものだ。
椅子は単なる器具ではない。椅子に座るということは、貴方の人生の一部・健康に過ごせる時間・何物にも代えがたい大事な体を預けるものだ。
もちろんお金は大事だ。だが自分の人生はもっと大事だ。人生を預けるものが安物でいいのか?
私はどうせ預けるなら、最高の椅子に限りある人生の時間と己の肉体を託したい。
そう考えて、5時間の熟慮の末、15万円のコンテッサチェアCM91ABに投資したのだ。