やすおかのポケモンなどブログ

ポケモンの記事を書くと見せかけていろんなゲームの記事を書いてます。ポケモンは対戦派ですが、一番重要なのは楽しむこと。まだ見ぬ未開の地を求めて

WCS2018観戦記|DAY1~決勝まで。今年の試合を振り返る。【ポケモンワールドチャンピオンシップ2018】

ポケモン世界大会、今年の優勝者、使用ポケモンは?

 

ポケモン世界大会、WCS2018が今年はアメリカのナッシュビルで開催された。

 今年も観戦者の立場として、白熱の試合を振り返っていきたい。

www.pokemon.com

視聴サイトはニコニコ生放送、ツイッチなど。

 

昨年の大会の模様はコチラ。

www.mikai.jp

 

日程まとめ

 

DAY1

1次スイスドロー9回戦

 

DAY2

2次スイスドロー 7回戦

決勝トーナメント ラウンド16~準決勝

 

DAY3

決勝

 

DAY1

 

1次スイスドロー ラウンド1

 

バルドル氏 VS N氏

 

前回王者のバルドル氏、アルゼンチンのN氏と対戦。

 

1戦目

バルドル 先発サーナイト、ランドロス 裏ガオガエン、トリトドン

N    先発ボーマンダ、ドリュウズ 裏ボルトロス、バンギラス

 

1ターン目、メガサーナイトの「ハイパーボイス」でメガボーマンダを落とすことに成功した前回王者。

その後も、ガオガエン・ランドロスの威嚇サイクルで盤石の試合運び。

解説のシャロン氏は「バルドル選手はお手本のような試合をしている」と。

 

2戦目

バルドル 先発サーナイト、ランドロス 裏ガオガエン、トリトドン

N    先発ボルトロス、ボーマンダ 裏バンギラス、ドリュウズ

 

N氏は威嚇の影響を受けにくい先発に変えてきた。

今回もバルドル氏のサーナイトが早々にボーマンダを落とす。1戦目の情報からボルトロスに「ヘドロばくだん」がないと

一方、N氏もドリュウズの「じしん」でサーナイト、ガオガエンを倒して反撃する。

しかしバルドル氏はランドロスのZワザでバンギラスを落とし、トリトドンでドリュウズを詰めていった。

 

バルドル氏、圧巻の勝利。流石ディフェンディング・チャンピオンという試合だった。

 

1次スイスドロー ラウンド2

 

Wolfe氏 VS うえすと氏

 

元世界王者のWolfe氏が登場。対するうえすと氏も、レート瞬間1位も経験ある強豪。

 

1戦目

Wolfe 先発リザードン、ランドロス 裏ミロカロス、カミツルギ

うえすと先発メタグロス、昼ルガルガン 裏ボーマンダ、モロバレル

 

1ターン目から一気に試合が動く。

うえすと氏が裏からボーマンダを出すのを呼んでいたウォルフ氏が、ミロカロスを交代読み交代で出す。これでかちきでミロカロスのCが2段階上昇。

しかしうえすと氏もルガルガンのイワZでリザードンXを落とす。

これでうえすと氏はモロバレルの通りがかなり良くなった。「キノコのほうし」や「いかりのこな」で場を荒らす。

 

しかし一度は眠らされていたミロカロスが復活すると、モロバレル、ボーマンダ、メタグロスを次々と落としていった。

接戦だったが、ミロカロスを通したウォルフ氏が勝利を収めた。

うえすと氏はボーマンダの「りゅうせいぐん」が外れたのが痛かった。マンダのりゅうせいぐんは強い、とはならなかった。

 

2戦目

Wolfe 先発ランドロス、ミロカロス裏カミツルギ、バンギラス

うえすと 先発バンギラス、昼ルガルガン裏モロバレル、ボーマンダ

 

今回もミロカロスの使い方が上手すぎたウォルフ氏。

うえすと氏もかなり追い詰めたが、カミツルギが「みがわり」を決めて勝負ありか。

 

1次スイスドロー ラウンド3 

ジョン・パプロ氏 VS ブレンダン氏

1戦目

ジョンパブロ先発メタグロス、ライコウ裏ランドロス、カポエラー

ブレンダン先発カプ・コケコ、カビゴン裏ボーマンダ、ニドクイン

 

初手タダ乗りエレキフィールドからの~、ライコウが「スパーキングギガボルト」!これでカビゴンに大ダメージ。

さらに「フリーフォール」後のコケコもメガメタグロスの「じだんだ」で仕留める。

 

しかしブレンダン氏もここから逆襲。ボーマンダの「おいかぜ」を成功させニドクインで抜いていく展開になってブレンダン氏が勝った。

 

ベテ氏 VS Scar氏

1戦目

ベテ 先発カビゴン、ゴチルゼル 裏ボーマンダ、ガオガエン

Scar 先発カプ・コケコ、ギルガルド 裏ボーマンダ、ガオガエン

なんとベテ氏のゴチルゼルの特性は勝気だった。しかもエスパーZで殴りに来る型だった。おそろしい。

ベテ氏が先取。 

 

2戦目

ベテ 先発カプ・コケコ、ガオガエン裏ボーマンダ、不明

Scar 先発カプ・コケコ、ギルガルド裏ガオガエン、ボーマンダ 

 

JCSでも活躍した瞑想コケコのデンキZが発動した。これはかなり強い。

 ベテ氏、連勝。

 

1次スイスドロー ラウンド9

じーん氏 VS イェレミー氏

昨年日本大会2位のじーん氏、6勝2敗同士の対戦で、勝てばDAY1通過。

 

2戦目

じーん氏 先発ゲンガー、ガオガエン裏カミツルギ、ランドロス

ジェレミー 先発サンダー、ランドロス裏ガオガエン、カミツルギ

 

1戦目を落としたじーん氏は後がない状況。

1戦目は相手のメガバンギラスに無双されてしまったため、じーん氏は今度はラティアスに代えカミツルギを選択。

 

だがゲンガーを守ったターンに、隣のカミツルギが集中攻撃を受けて落とされてしまう。

これで均衡が崩れた。

じーん氏はDAY2進出に一歩及ばず、敗退が決まった。

 

バルドル氏、ビエラ氏も結局敗退。さらにWolfe氏も敗退。なかなか厳しいDAY1だった。

 

 

 

 

 

 

 DAY2

 

2次スイスドロー ~決勝ラウンド16まとめ

 

DAY2のスイスドローも厳しい戦いとなった。

今年のJCSで決勝を戦ったカ・エール氏もげべぼ氏も揃って敗退してしまった。

 

しかしベスト8に2人の日本人選手が進出した。 HNはベテ氏とびちょ氏だ。

アルカナ氏もスイスドローを7戦全勝で勝ち上がったが、決勝ラウンドのベスト16で敗れてしまった。

 

特にベテ氏はかちきゴチルゼルが面白いように刺さり勝ち上がる試合があり、見ている方も楽しかった。

 

決勝トーナメント 準々決勝 第1試合

ベテ氏 VS フェデリコ氏

 

1戦目

ベテ    先発ゴチルゼル、ガオガエン裏カビゴン、不明

フェデリコ 先発カプ・テテフ、カビゴン裏ランドロス、クレセリア

 

2戦目

ベテ    先発ゴチルゼル、ガオガエン裏ボーマンダ、不明

フェデリコ 先発カプ・テテフ、カビゴン裏クレセリア、ランドロス

 

かちきゴチルゼルがいかくを浴び、サイコフィールドに乗っかって大暴れ。

相手のフェデリコ氏は見たことのない型に為すすべがなかったようだ。

2戦とも裏1体残してベテ氏の圧勝。

 

決勝トーナメント 準々決勝 第3試合

びちょ氏 VS エミリオ氏

 

1戦目

エミリオ  先発ゲンガー、カプ・ブルル裏ランドロス、ガオガエン

びちょ 先発ランドロス、ヒードラン裏カプ・コケコ、クレセリア

 

 

HD振りゲンガーとカプ・ブルルでうまく立ち回ったエミリオ氏が1本目を制す。

 

2本目

 

びちょ 先発ランドロス、ヒードラン裏クレセリア

エミリオ 先発ゲンガー、ランドロス裏ガオガエン

 

 

今度はエミリオ氏のメガゲンガーの「ほろびのうた」がさく裂。

アメリカ人のエミリオ氏が日本のびちょ氏を完封した。

 

決勝トーナメント 準決勝

ベテ氏 VS エミリオ氏

 

ベテ  先発カビゴン、ゴチルゼル裏ガオガエン、ボーマンダ

エミリオ先発ラティアス、ゲンガー裏ガオガエン、ランドロス

 

ベテ氏、C4段階上昇のかちきゴチルゼルが「てだすけ」でカビゴンをサポートする意表を突いたはずの手を見せたが、まさかこれがエミリオ氏に読まれてしまう。

エミリオ氏のガオガエンの「ねこだまし」がカビゴンにヒットし、そのままゲンガーにゴチルゼルが落とされてしまう。

 

これがビッグプレイだった。エミリオ氏はベテ氏のPT情報を事前につかんでいたか。

最後はメガゲンガーの「ほろびのうた」でフィニッシュ。

 

ベテ 先発ゴチルゼル、ガオガエン裏カビゴン、ボーマンダ

エミリオ先発ゲンガー、ガオガエン裏ラティアス、ランドロス

 

 

ベテ氏は初ターンに「ねこだまし」「シャドーボール」集中を受けて、ゴチルゼルが落とされてしまう。

前の試合での衝撃を引きずってしまったか。

その後、ラティアスをカビゴンで一撃ダウンさせ、悪い流れを断ち切ったかに見えたが、エミリオ氏の「ほろびのうた」+「とんぼがえり」+「いかく」サイクルは盤石だった。

 

アメリカ人のエミリオ氏がファイナルへの切符を手にし、日本の最後の希望・ベテ氏の冒険は終わった。

残念ながら、日本人の2年連続WCS制覇はならなかった。

 

 DAY3 決勝

エミリオ・フォーブス氏 VS ポール・ルイス氏

 

決勝は地元アメリカ代表のエミリオ氏と南米エクアドル代表のポール氏の対戦。

 

地元のエミリオ氏の応援が圧倒的に多いのかと予想していたが、そうでもなかった。

ポール氏はラテンアメリカの希望を一身に背負っていたのだろうか。まるでサッカーW杯のような熱いサポーター達が駆けつけ、「オーレーオレオレオレ」の合唱が会場に響き渡った。

 

またポール氏は、試合中にガッツポーズや観客を煽るジェスチャーをしたり、シャイな日本人選手からは見られないであろうパフォーマンスも披露した。

 

1戦目

 

エミリオ 先発ゲンガー、ランドロス裏ガオガエン、ラティアス

ポール  先発トリトドン、ボーマンダ裏ガオガエン、カビゴン

 

 

エミリオ氏は準決勝と同じくメガゲンガーのかげふみロックからの「ほろびのうた」と威嚇サイクルを回していく戦略か。

一方のポール氏はジメンZトリトドンでゲンガーを牽制しつつメガボーマンダで竜舞を積んでいくのが狙いだった。

 

2ターン目のメガボーマンダは威嚇2回&竜舞1回でA1段階ダウンだが「すてみタックル」で「みがわり」1回分のHPが減ったメガゲンガーを削り切るには十分だった。

 

早い段階でメガゲンガーを落とされたエミリオ氏には、相手のポケモンを崩す手段が無かった。

ポール氏が先取。

 

 

2戦目

 

エミリオ 先発ゲンガー、ラティアス裏ガオガエン、ランドロス

ポール  先発トリトドン、ボーマンダ裏ガオガエン、カビゴン

 

エミリオ氏は巻き返しを図るべく、今度はエスパーZラティアスを先発させ、トリトドンを対策した。

ジメンZを「まもる」から次ターンにエスパーZも含めた攻撃集中でトリトドンを落とすが、今度は「はらだいこ」カビゴンに有効打がなく、トリトドンの裏から出てきたガオガエンにラティアス・ゲンガーが揃って牽制される展開。

 

有利な盤面を作ったのはポール氏だ。

エミリオ氏は針の穴を通すようなプレイングでなんとか「ほろびのうた」を通すが、ポール氏のガオガエンが「みがわり」貫通の「バークアウト」を持っていたため、それで落とした。

 

ここでエミリオ氏は半ば諦めて握手を求めたが、感極まったポール氏はそれに気がつかず。

その後しばらく試合は続行されたが、試合の体制は変わらなかった。

 

こうして昨年はベスト4に終わったポール氏が、南米代表として初の世界王者になった。

 

決勝ラウンドで日本人選手を2人撃破したエミリオ氏、惜しくもWCSタイトルにあと一歩及ばず。

 

 

総括

 

とにかくガオガエンとランドロスの大会だった。

どちらも入っていない人はまずいなかったのではないか?

 

特にガオガエンは安定していた。威嚇のみならず「ねこだまし」の圧力は大きいし、カポエラーより耐久も耐性も優秀で火力がある。

型バレしていても強いのだ。

 

そのためなのか、メタグロスはあまり見かけなかった。リザードンもあまりおらず、メガシンカではなんだかんだでメガボーマンダが一番活躍していた。

見かけないと言えば、カプ神達もだいぶ少なくなった。決勝戦でカプ神が出場しなかったのも、それを物語る。

日本大会であれだけいたカプ・コケコやカプ・レヒレはどこへ行ってしまったんだろうか。

 

 

また「おいかぜ」や「トリックルーム」というダブルでは定番のS操作技もほとんど見かけなかった。

ボーマンダやカミツルギも中々「おいかぜ」をしなかったし

ガオガエンの「ねこだまし」でどうにかなってしまう場面が多いし、ランドロスに刺さる「こごえるかぜ」の方をS操作ギミックとして採用する人が多かったのか。

 

素早さよりも、そこそこ耐久と火力のあるポケモンでの殴り合い。そんなシチュエーションを多く目にした大会だった。