いよいよ今月末に発売が迫ったスーパーマリオ オデッセイ。Nintendo Switchの初マリオであることから注目を集めている。
オデッセイ。その語源は古代ギリシャの叙事詩オデュッセイアである。
そしてオデッセイとは「長い冒険の旅」という意味であり、ホンダのハイブリッド車の名でもあり、マット・デイモン主演のSF映画の名でもあり、世界初の家庭用ゲーム機の名でもある。後はその他諸々だ。
任天堂はそのオデッセイという名にどんな意味を込めたのだろうか。
今回は今までの情報と濱口優エグゼクティブプロデューサーのプレイ動画をもとに、その特徴、魅力をまとめてみた。
スーパーマリオ オデッセイの8つの特徴と魅力
1.マリオサンシャイン以来16年ぶりの箱庭ゲーム
「旅路」を意味するゲームなのに「箱庭」とは?と、侮るなかれ。
64やサンシャインを遊んでいた人には言うまでもないことだが、あれらはとにかく「自由」という言葉に溢れかえっていた、特別なゲームだった。
「オープンワールド」なんて言葉ができる前の時代に、立体的で見た目以上に広く見せるマップが我々をワクワクさせてくれた。やろうと思ったことが大抵できるアクションの豊富さに楽しませてもらった。
それがさらに広大化、スケールアップして16年ぶりに帰ってきたら……。これはもう「旅路」以外の何物でもない。
2.帽子で対象に乗り移れる
オデッセイという名前とどう関係するのかイマイチ分からないが、散々ゲームの中核となるシステムと言われてきた要素だ。
帽子型幽霊の力を借りることにより、そこらへんの生物や、一部の無機物の体を乗っ取ることができる。
雑魚敵のクリボーや、巨体のティラノサウルス、戦車などを操ることもできる。また憑依されていた相手は、憑依が解除されああともしばらく気絶してしまう。
今までのシリーズで最も強力で、非常に恐ろしい能力だ。マリオに性犯罪の前科がなくてホッとした。
3.コイン・ローカルコインで着替えができる
長い旅路にはどうしてもおカネが必要だ。旅先では自分の持っている通貨が使えるとは限らない。
マリオオデッセイでは、今までゲーム世界では当たり前じゃなかった、そんな現実世界の当たり前も取り入れた。
今回はいつものコインの他、ローカルコインというものが必要な場合があるようだ。
ただマリオオデッセイはRPGではない。
現在の所、マリオの着せ替えに使えることくらいしか使い道が見当たらないようだ。
美少女や美少年の着せ替え要素があるゲームは多々あれど、ヒゲのおっさんの着せ替えをして何が楽しいのだろうか。まあ気分の問題だ。
4.プレイ中のオシャレな写真が撮れる
今回のマリオはインスタグラムを強烈に意識しており、まさにリア充の帝王だ。
そんなマリオとピーチの仲を引き裂くクッパこそが、我々側に近い存在なのかもしれない。
それはさておき、今回はいつでも好きな時にインスタ映えするマリオと風景を撮影することができる。
旅と言ったら記念撮影は欠かせない。
濱口氏も言っていたが、そのうちコンテストが開かれそうだ。
5.2次元になれる
人生という長い旅路では、3次元の辛い世を忘れ、2次元に没頭する時もある。
スーパースターのマリオは、我々がいくら願っても越えられない2次元と3次元の壁をあっさり越えてみせる。
オデッセイでのマリオは、突然昔を思い出したかのように壁の中に入り込む。
その様子は古代エジプトの壁画のように見えなくもない。
6.現実のニューヨークシティのようなマップがある
これまでマリオはイタリア人だとか、イタリア系アメリカ人だとかその出自が説明されていた。
実写版は忘れるとして、リアルなニューヨーク風の世界に現れた3頭身のヒゲオヤジは、なんとも衝撃であり、奇妙な出で立ちに見える。
グランドセフトオートで出来の良いマリオのスキンを作ったのかと思ってしまう。住民のバイクを盗んでいる姿も目撃されており、実際近いことができるのかもしれない。
7.新キャラのウサギの敵
かつてマリオとウサギは良好な関係にあった。スーパーマリオランド2 6つの金貨では自らがバニーマリオになってウサ耳をはやしていたし、マリオ64のウサギは仲良しとは言えないまでも、パワースターをくれる良い奴だった。
思えば互いにカメが宿敵であるのだから、敵の敵は味方になるのも必然だったのかもしれない。
ただし今度のオデッセイでは、ピーチ姫との結婚を企画するクッパが雇ったウェディングプランナー「ブルーダルズ」としてウサギが敵役として登場だ。
「ブルーダルズ」という名前はブライダルと、皇帝カエサルを裏切ったブルータスと引っ掛けているのか。
結婚プランナーというよりはギャングみたいだが。
8.初心者向けの救済措置
3回失敗すると4度目からはライフアップを買える
最近のゲームでは、3回失敗すると何かしらの救済策が用意されていたりする。
マリオシリーズの場合、過去にはマリオギャラクシー2などで「3回ミスったら、お情けで4回目からはクリア扱いにしてやってもいい」という過保護な救済措置があった。
しかしこれはむしろアクションゲームをプレイしている人にとっては「屈辱」とも「腹立たしい」とも取れるものだった。
そこでオデッセイでは、ライフ倍を救済のファーストチョイスにしたようだ。プレイヤーが「まあこの程度なら……」と呑める程度の条件にしたようだ。
さらにそのライフを得るにはコインというコストが発生し、タダではないことでプレイヤーに逆に安心感を与えている。「タダで良いことをしてくれる奴はロクな奴じゃない」ことをプレイヤーは知っているのだ。
おたすけモードがある
上述のライフアップ措置ではどうにもならない即死系落とし穴から救済するため、おたすけモードというのも実装されている。
このモードではマリオが穴に落ちると、ヨッシーアイランドでミスした時のような泡に包まれて生還できるようだ。
そしてゼルダの伝説のように、ライフを一つ失うだけで済む。
後はナビゲーションシステムが導入され、矢印で案内してくれるという親切ぶり。
もちろんこの"過保護モード"に強い憤りを感じる人は、落下死が当然の通常モードで遊べばいい。
まとめ
そんなわけで、「久しぶり!」とあいさつしたくなってしまうくらい久々な箱庭アクションマリオ。16年ぶりだそうだ。
据え置き型で出るアクションマリオとして見ても、スーパーマリオ3Dワールド以来4年ぶりである。
「オデッセイ」という壮大なタイトルがつけられた以上、マリオ3Dワールドくらいは軽く超えて当然であるし、私の大好きなスーパーマリオギャラクシーも超えるゲームになることを願う。
いつもはローンチタイトルであったマリオが、ニンテンドースイッチ発売から5か月以上経ってやっと発売なのだから、待たせてもらった甲斐があったというものでなくては。