手厚い接待から始まるモバイル版PUBG
PUBGのスマホアプリ版が日本でも配信されたので軽く遊んでみよう、そんな何気ない気持ちでiPhoneXを手にし、PUBGモバイルを始めると、信じられないことが起こった。
なんとこのゲームを初めて1回目でドン勝したのだ。(ドン勝とは、PUBGで1位になることを指す)
これには、私も結構うれしい気分になった。「私はPUBGモバイルの天才かもしれない」と少しはしゃいだ。
だが少し冷静になって、奇妙だとも思った。「あまりに簡単すぎる」とね。
疑り深い私はTwitterで「PUBGモバイル ドン勝」で検索した。
そこで私は、"知らない方が良い真実"に出会ってしまったかもしれない。
ネタばらししてしまうと、きっと私同様にドン勝して浮かれている読者の皆さんも、きっと落胆して鬱になってしまい、寝込んで動けなくなってしまう可能性がある。
真実を知る覚悟はいいか?目次を挟んでおくので、ブラウザバックするなら今のうちだぞ。
実はPUBGモバイル、初回の対戦相手はbotしかいないらしい。
誰でも勝利すると嬉しいものだ。そして勝利したら自慢したくなる、それが人間の心理である。順位が確定した時、右下にTwitterにシェアするボタンが出てくるので、私も喜びのあまりつい押してシェアした。
さて、先ほどのワード「PUBGモバイル ドン勝」で検索した所、私と同じようにドン勝のスクショをシェアしている人で溢れかえっていた。しかも大半が初回プレイだったと言っている。
100人に1人しかいないドン勝が、こうも大量にいるものだろうか。
思い起こせば対戦中、妙に相手が弱かった。いや"弱すぎた"。
無駄にウロウロして居場所を教えてくれて、エイムは1発も当てられない程下手で、基本的に棒立ち。こちらが何発か発砲して仕留め損ねているのに、逃げるだけで位置を特定できないようだった。
プレイ中は「初プレイの超初心者ならばこんなものなのかな」とも思っていたが、最後の1人、2人もこんな感じだったのを思い出し、納得した。あそこまでおバカな人間が最後の2、3人まで残れるはずがない。
そういえば、プレイ前の待機所もそうだった。自分しかいなかったのだ。これはモバイル版の仕様かと思っていたが、明らかにPC版と様相が異なっていた。
PUBGモバイルには、初回プレイ時は手厚い"接待"が用意されている。
簡単に言えば、初回時は敵botが弱くて誰でもドン勝できるのだ。
でもなんだかんだでドン勝はうれしい
さてbotだとわかった時、私には「なんだか騙された」という気持ちと、「それでも嬉しい」気持ちがあった。
「もしかしたら2,3人くらいは人間がいたんじゃないか、とも考えたが、待機部屋に誰もいなかったことから全員がbotだ。
しかしながら、今まで動画の中でしか見ることのできなかった「ドン勝」をいう夢が見られたことは、素直にうれしかったのだ。たとえそれがbot相手の儚い夢だったとしても。
まあできれば人間相手にドン勝したい、そりゃそうだが、人間相手にいきなりドン勝できる人間は、100人に1人くらいしかいない。
PUBGは1人が喜び、99人は悔しい思いをするゲームなのだ。
そこでPUBGモバイルでは、通常では100人に1人しか味わえない「特別な喜び」を、プレイヤーに「無料配布」することにした。
それが、PUBGがモバイル版になって最も変化したことだと言える。
もし貴方が「騙された」という気分でいるなら、少し違う考えを持ってみるといい。
こう考えることができる。「PUBGというブランドを冠するゲームで、ドン勝できたことは事実だ」とね。
私は嬉しかった、それは間違いない。いっぱいキルしたし、生き残って楽しかった。
ゲームとしてどうか。PC版と比較して
さて権威主義者たちは上記のような説明では納得できないだろうから、ゲームとしてどうなのか?の話に移りたい。
まずiPhoneXを持ってすればかなりのグラフィックは保証されるものの、電池の消費量と通信量、そしてCPU負荷が相当なものだろうということだ。
私の設定では、プレイ開始からドン勝するまでの約30分の間に15%近いバッテリーを消費した。ダウンロード量が多かったことから通信量も多いと思われ、とてもwifi環境以外ではプレイできそうもない。せっかくのモバイル版だが家でのプレイが主となりそうだ。
そしてスマホがあっという間に熱くなる。正直、クラピカの"絶対時間(エンペラータイム)"のように"iPhoneXの寿命を縮めている気がしてならない。
10年ほど昔、必要スペックギリギリのネトゲを遊んでいたせいで、熱暴走でノートPCをダメにしてしまった過去を思い出す。
スマホの寿命が縮みかねないので、長期に渡って長時間プレイしたいと思えるゲームではない。それならPC版をやる。
操作性は言うに及ばず、最悪だ。PC版を遊んだ人間からしたら常に縛りプレイをしているような感じだ。荒野行動と比べてどうだとか、そういう次元の話ではない。そもそもスマホでTPSという発想がムチャである。
ハッキリ言うが、このモバイル版はPC版に比べると「ゲームとしての楽しさ」では遥かに劣っている。
ただ、それは元々CSやPCからスマホに移植した全てのゲームに言えることである。スマホバンの魅力を次の項で教えよう。
PUBGモバイルの良さとは
PUBGモバイルはシビアでガチンコな戦いを求めるヘビーゲーマーは、あまり重視していない。何故ならそういう層はPC版を遊ぶからだ。
このゲームは「スマホで気軽にできればいっか~」というライトユーザーを多く想定している。
そういう層は学生だったりして、お高いPCを買うだけの金や購買意欲を持っていない。
だからそういう層のために基本プレイ無料だ。明らかに良い点である。
PUBGモバイルの最大の魅力は何と言っても、スマホでPUBGができることだ。
当たり前の話?そうだろうか。今あなたが手にしている小型のデバイスで、世界を席巻した大人気対戦ゲームが無料で遊べるのだ。それはすごいことなのだ。当たり前になりすぎて、気がつかないかもしれないがね。
そしてこれはPC版よりもカジュアルなパーティゲームだ。
初心者がドン勝できる点もそうだし、血の色だって赤ではなく緑にして表現をマイルドにしている。 これなら女子供も安心して楽しめる。プレデターや仮面ライダー剣のアンデッドみたいでかえって不気味という説は、この際無視しよう。
ゲームの完成度としては足元にも及ばないが、「気軽」という点では、PC版を凌駕している。まあ軽ーく適当な気分で、あまり難しく考えず楽しくプレイしよう。
また操作性が最悪だと述べたが、それはあくまでPC版と比べて話。少し慣れてしまえば、モバイル版はその「不自由さ」を楽しむゲームなんだと理解できる。
そのため、ガチでやるのには向いていないが、再三述べた通りガチ勢はPC版を遊べばよい。
まとめ
PUBGモバイルの良い点
- 初心者でもドン勝できる
- 基本プレイ無料
- スマホで遊べる
- 気軽 ・カジュアル
PUBGモバイルの悪い点
- 接待が過剰と感じる
- iPhoneXでは放熱がすごい
- 外でのプレイには向いていない
- 真剣に遊ぶのには向いていない