やすおかのポケモンなどブログ

ポケモンの記事を書くと見せかけていろんなゲームの記事を書いてます。ポケモンは対戦派ですが、一番重要なのは楽しむこと。まだ見ぬ未開の地を求めて

ポケモンピカブイのレビュー・感想、良い所と悪い所|これは過去から訪れた友人。【ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ/イーブイ】

ピカブイは20年前からタイムリープしてきた。ゲームというよりポケモンを愛する人へのファンアイテム。

 

もし20年前の家族や友人が、当時のすがたで今ここに現れたとしたら?

2018年に生きる我々はおそらく、過去から来た人を現代のハイテク機器やエンタメ作品を見せてもてなすだろう。

 

「ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ/イーブイ」はまさに過去から来た存在だ。(以下ピカブイ)

 

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とりあえず筆者はイーブイ版をクチバシティまで遊んだので、ピカブイの良い所・悪い所という形で、感想を簡単に挙げていきたい。

とりあえず言えるのは、簡単・単純・ビジュアルが良い、ということだ。

 

 ピカブイの良い所

 

とにかく簡単

ピカブイはとにかく簡単だ。基本的に相棒ポケモンが強いので、1体でも無双できる。少なくともクチバシティでマチスを倒すまでは、まるで苦労する要素がなかった。

 

タケシは1番道路や2番道路にいるマダツボミを捕まえれば、4倍弱点ついて楽勝だし。

またイーブイには強力水・電気・炎技を教えてもらえるので、その中の電気を使えばカスミも楽勝だった。

 

更には、本当にやばくなったら、サポートトレーナーなるものを召喚し、こちらだけダブルバトルにして2対1で殴ることができる。これでどうやって負けるんだい?

ゲームシステムが単純

ピカブイは、ポケモンにとって複雑な要素を、ある程度切り捨てた。

持ち物や特性を無くしたのだ。おかげで対戦はつまらなくなったが、まあわかりやすいのはわかりやすい。

ただ、これは一時的なものであってほしいね。もし来年の新作もこのような感じだったら、ポケモン自体から去る時が来てしまうかもしれない。

 

レベル上げがしやすい

なんとまあ、ピカブイは野生ポケモンとの戦闘後、手持ちにいるだけで、何故かポケモンのレベルが上がる。野生戦に手持ちポケモンが参加しない仕様に変わったのにだ。

おかげで、何故かポケモンのレベルはガンガン上がる。ふしぎなアメよりもよほど不思議だ。

 

現代的なグラフィックが綺麗

特にフィールド中でだが、ポケモンが本当に生き生きしている。

他にいくらでも綺麗なRPGはある?

確かにそうだ。だがポケモンには、築き上げてきた唯一無二のキャラクターがある。世界がある。

それを今最も美しく表現したのが、ピカブイである。

ドット絵だったポケモンたちが、本当に生きているように動くのだ。生命を感じた。

 

フィールドに跳梁跋扈するポケモンたちが見ていて楽しい。

これは素晴らしい表現方法だ。ランダムエンカウントを廃止したことでどうなるかと思ったが、野生ポケモンが草むらからワチャワチャ出てくるのは、単純に楽しい。

中には草むらから飛び出してるやつもいる。道路を歩いてるバリヤードを見た時は一瞬、新たなトレーナーかと思ったものだ。

 

イーブイがかわいい

イーブイがかわいい!声も悠木碧だし、ブイブイ動く!説明不要!

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女の子がかわいい

私は、ポケモンに対して「女の子がかわいい」という言葉を今まで何度も使ってきたが、今度ばかりは本当にかわいい。

顔が良いんだよな。スタイルも良いんだよな。

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やっぱりカスミは変わらない魅力である。

 

懐かしいキャラ達が登場する

オーキド博士はもちろんのこと、タケシやカスミ、それ以外にも、まあいろんな懐かしいキャラが登場する。

モブも含めてだ。「10000光年はやいんだよ!」みたいな、ね。

 

意外なキャラも登場する

これはここに書いちゃったら意外じゃなくなってしまうだろ?

だから自分で確かめてくれ。

 

BGMが素晴らしい

これは聴いているたびに本当に思うんだ。美しいサウンドだなと。もちろん思い出補正が乗っていることは間違いないが、見事に昇華されている。

 

シンプルなメニュー画面

メニュー画面はシンプルで、ここからは迷うことがない。見やすい。

まあ、ここは、ね。

 

ライバルの性格が良い

 ライバルだから性格が悪い、そんなことはなかった。彼はチェレンよりも、ダンシングデブよりも、だいぶ性格が良い。ハウとは同じくらいかな。

 

また、初代のライバルと彼は別人のようだ。

 

 

ピカブイの悪い所

 

ストーリーの戦闘はほぼワンパンで全然面白くない。

RPGに歯ごたえを求めるなら、ピカブイは全くつまらないゲームになってしまう。なんせ相棒ポケモンで強力な技を撃ってるだけで倒せることがほとんど。

タケシやカスミのポケモンですら確1か確2で倒せるから、あまり戦略性がない。サクサク進めるのにはいいけどね。

 

捕獲システムも別に面白くない

このボールを投げるだけ、っていうのは手軽な良い点でもある。

 

欠点は……。ちょっと飽きやすい。スポーツゲームがやりたいわけではないのに、と若干不満を感じる。そこまで面白いかと言ったら、まあ目玉機能ってほど面白くはないんだよな。

 

戦闘に参加してないポケモンのレベルが上がるのが意味不明

まあここは便利でもあるが、戦闘に参加してないのに経験値が入るのは違和感がある。

野生戦で、1体も戦闘に参加してないのに手持ち全員に経験値が入る。

 

ソシャゲ的で、ポケモン本家らしくないと感じた。

3DS時代に比べ操作性があまり良くない

ジョイコンを使っているとき、どうしてもスティックの移動が馴染まず、なんかこうキャラが少しイメージからずれた動きになってしまうと感じる。

まあ、慣れれば変わる可能性もあるけどね。スティックの感度が良すぎるのだろう。

 

あとはR,Lボタンを決定ボタンにしたのもよくない。よほどゲーフリは、技選択時の誤操作を誘発させたいようだ。

戦闘時のUIが3DS時代よりも使いづらくなった

例えばこのランク変化を視認できる画面だが、戦闘開始時の画面を含め2画面経由しなければ、見ることができない。

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6世代以前のポケモンは、ランクやターン数などは数えるのが基本だった?

そりゃ昔はスマホなんてなかったって主張する高齢者の理屈だよ。

 

あとHPバーが画面に占める大きさが小さくなり、見づらくなった。

 

オンラインレート対戦・交換がない

これは非常に困った点だ。

ポケモン対戦を愛する人は多い。だがピカブイはそんな人達に、「上級者お断り」の看板を掲げている。

 

対戦を楽しむには、今はUSUMで遊ぶしかないわけだ。

まあ、これは来年の世界大会がUSUMで行われると知った時点で、ほぼ予想済みだった。

 

持ち物・特性がない。

ポケモンライト層にとっては、簡単で良いのかもしれない。そもそも、第一世代の仕様に戻っただけだ。

だが、不可逆の時間を巻き戻したことに対する代償はある。

真剣勝負を愛すものにとっては死活問題だ。今やポケモンバトルにとって、持ち物と特性は大きな比重を占める。

親子愛がないメガガルーラ!ちょっと考えられない。流石に少しびっくりしたよ。

 

ポケモンの数が151匹+アルファなのは少な過ぎる

今やポケモンの数は、メルタン、メルメタルを入れたら809種類。それなのに、たったの151種類と、アローラのすがただけ。

物足りない!

 

ストーリーが今の感覚では希薄

元々はポケモンにはストーリーなんてものはあまりなかった。ブラックホワイト以降は、ストーリーが重視されるようになったが……。

 

今体験するとかなり薄味で、もうちょっと追加イベントが増えてもよかったんじゃないか。

あまり複雑なものにしたくなかったのだろうけど。

 

ライバルの性格が良すぎて刺激が足りない

 まあ、嫌みな奴の方が絶対倒す!って気分になるだろう。

冗談だ。私は今の彼、ライバルも好きだ。

 

 

ピカブイレビューまとめ

ビジュアル面は良し!

ポケモンがとてもイキイキと描かれていて、溢れんばかりの生命エネルギーを発している。

 

システム周りは、時代遅れ。

特に操作性やUIは3DSよりも後退した。

 

ポケモンバトル愛好家にとっては、全く期待はずれなゲーム。

オンラインレート対戦なし、持ち物なし、特性なし。

今作は対戦用ではない。そういうものだと割り切ろう。真のバトルマニアは買わなくてもいい。

 

正直に言ってしまえば、ピカブイはポケモンの巨大なファンゲームだ

そこらのアニメや漫画を適当にゲーム化した作品と本質はそう変わらない。

ただ、よくあるものと違い、手間暇がかかっている。お金もかかっている。そしてポケモンへの本物の愛を持った人達によって作られている。

そうじゃなかったら、こんな素晴らしいビジュアルや音楽でポケモンを表現することはできやしない。

 

ただし、2018年のビデオゲームとしてはモダンなゲームじゃない。

例えば任天堂が昨年発売したゼルダBTWやマリオオデッセイと比べると、いや比べるまでもなく、ピカブイは時代錯誤なゲームだ。超メジャータイトルの最新作というにはパワー不足だ。

 

ポケモンというブランド、20年前の想い出がなかったら、全く凡庸なゲームだと言わざるを得ない。

かといって、くだらないゲームというわけではない。20年前の名作が、今になって駄作になるということはない。

 

もし20年前から現代にタイムリープしてきた人間がいたら、間違いなくチヤホヤされるはずだ。しかもそれがかわいい顔したアイドルだったならば、なおさらのことだ。

ピカブイはそういう存在だ。20年前からやってきたかわいい顔の過去人が、現代の知識を吸収した。

それに対して、我々は語るべき最良の言葉を持ち合わせていない。「良い」「悪い」の単純な二元論で表せるものではない。

 

今、この過去から来たアイドルが目の前にいる。昔もかわいかったが、最新の技術でさらにかわいくなった。今人気のアニメ「ゾンビランドサガ」みたいだね。

その子に対して、2018年を生きる我々はどういうリアクションを取るのが正解なのか、ハッキリした答えは見いだせないでいる。

 

私は心から、ピカブイは良いゲームだと考えている。だがそれはポケモンが好きで、思い出を増幅してくれるツールだからではないか?

そんな疑念は拭えないだろう。だから、全く、客観的な目線は持ち合わせていない。

 

おそらく、このゲームを楽しむには多くの「前提」が要る。

それはポケモンが好きなこと、特にピカチュウかイーブイが好きなこと、ポケモン赤緑青ピカチュウを遊んでいたこと、ポケモンGOを遊んでいたこと……。

もしポケモンなんて全く知らない、名前を聞いたこともないという人がいたら、このピカブイを一つのビデオゲームとして楽しく遊べるのだろうか?

 

ただ、私は雰囲気がよいゲームだと思う。それだけだ。

 

 だが、これはある意味お祭りゲームであり、来年発売される完全新作は、こんなものではない、本当にゲームとしても楽しくて、とっつきやすいが複雑で……。今までの要素を踏襲しつつも新たな要素を取り入れて……。

全く身勝手な客で申し訳ないが。そんな理想のつまった、未来のポケモンを、切に望んでいる。

 

 ポケモンGOとの連携については、また機会を改めて書こう。

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