PS5のスペックや価格はどのようになるのか?
プレイステーション5(PS5)のマシンスペックは、ゲーミングPCに挑戦していくものになりそうだ。
3月19日にPS5のスペックがとうとう明かされた。どうやらゲーミングPCにも負けないような性能とグラフィックを追求するようだ。
基本情報技術者の資格を持つ私が多少の知識を持って、PCやゲーム機のスペックに詳しくない人にも解説しよう。
PS5の特長は爆速な点!最新ゲーミングPCにも負けない性能
結論だけザックリ言うと、PS5は、2020年3月時点の最新ゲーミングPCにも負けない性能を持っている。
それは次の項でザックリ解説しよう。
さらに開発責任者のマーク・サーニー氏が強調したかったのは、「めっちゃ速いよ!起動もローディングもインストールも一瞬よ!」とのこと。
上の英語を訳せば
超速ブースト
ローディング画面なし
超高速ストリーミング
ゲームデータの重複排除
パッチのインストールもあっという間
と、とにかく速さを強調している。
専門的でピンとこない所もあったが、ゲーマーにとってお馴染みの「ローディング画面」が無くなる速さというのは、中々センセーショナルだ。
ゲーミングPCとのザックリ比較
PS5のCPU(良い程計算性能が高くなるやつ)
は8コア16スレッドでクロック数は3.5GHz。
今主流のCPUと比較しよう。
現在多くのゲーミングPCに搭載されているCore i7-9700K、これは8コア8スレッドで3.6GHz。
スレッド数(多いほど並列処理ができる)ではPS5が優位に立つ。
さらに 比較用に、まさに今私が使っているゲーミングPC(19万円)は、Core i7-8700で6コア12スレッドでクロック数は3.20 GHz。負けた。
PS5のGPU(良い程画像処理がすごくなるやつ)
は10.3TFLOPS(自動車で言ったら馬力みたいなもの)だ。
PS4は1.84TFLOPSだったので、その約5.6倍。
NVIDIAの最新GPU、 ややハイエンドなゲーミングPCに搭載されるGeForce RTX 2080(2018年9月発売)が10TFLOPSなので、それと互角。
ちなみに私の使うGeForce GTX 1070 Tiは8.1TFLOPS
私が2年前に19万円で買ったゲーミングPCよりもPS5の方が優れている。
発売時期が違うとはいえ、ちょっと悔しい。
スペックならゲーミングPC>コンシューマという風潮に挑戦するPS5
今やビデオゲームは、CSでもPCでも同一タイトルが遊べるのが当たり前となった。
ビジュアルやローディング時間など、単純な性能面での高品質を追い求めるなら、ゲーミングPC。それは、現代のゲーマーの常識だ。
何故なら、PCはその気になればいくらでも"金をかける"ことができるからだ。
CPUに10万円、グラフィックボードに10万円だなんて具合に。SSDも複数搭載し、メインメモリに電源、果てはマウスやキーボードにもお金を費やすこともできる。
しかし価格を抑えているコンシューマーゲーム機(CS機)ではそうはいかない。
単純なスペックでは勝負にならないので、CS機はあらゆる付加価値を付けることでゲーミングPCと差別化している。
例えばSwitchは、据え置き機と携帯機のハイブリッドで、PCにはない付加価値を提供している。
PS4も、本体価格を最低2万円程度に抑えたり、フリープレイやその他サービスで付加価値を生み、PCや他社ハードと差別化してきた。
最近はめっきり少なくなったとはいえそのハードでしか遊べないソフトもある。
しかし、「ゲーミングPCより安く、サービスが充実」を売りにしたサイクルは終わりに来ているようだ。
次世代機のPS5は最新ハードらしく、純粋に性能面で勝負したいと見受けられる。
ここでは割愛するが、実はXBOXの後継機も、同様の戦略をとるらしい。
【予想】気になる価格設定は……
さて、性能面で大幅な強化が入ったという事は、お値段も相当なものになるはずだ。
私の20万円のPCよりも高性能なのだ、安くはないだろう。
最低でも10万?いや……。
ここは、私がソニーの社長になったつもりで考えてみよう。
「一般庶民がなんとか気軽に遊べる3~4万円帯のゲームハード」という魅力的な市場を、ニンテンドースイッチに完全に明け渡してしまっていいものだろうか。
今どき10万円も近いゲームハードなど、相当なゲームマニアでもない限り買うことはない。というか、買えない。
8万円?まだ、高い。Switchの倍以上では日本人の80%は買えない。
さあ、ここで歴代PSの発売当時の定価を見てみよう。
- PS4 2013年11月:41,979円
- PS3 2006年11月:59,980円(60GBモデル),49,980円(20GBモデル)
- PS2 2000年3月:39,800円
- PS 1994年12月:39,800円
「物売るっていうレベルじゃねえぞ!」(2006年)
と発売時にバカ騒ぎがあったPS3ですら、6万円に抑えていたのだ。
さらにリーマンショックが起きた直後2008年10月、その価格は80GBで39,980円まで抑えられた。
さて2020年はリーマンショックにも負けない出来事が起きている。6万円でも厳しいのではないか。
ならば、49,980円で出してはどうだろうか。
そんなバカな、GPUだけでも8万円相当はするはずだ!とお怒りの方もいるだろう。
だが、経営者の立場で考えると、8~10万円のゲーム機を売るのは、高台から溶鉱炉に飛び込むような危険行為だ。
「売れない」のだ。その価格では。
思えばPS3も発表時は10万円近くするのではないかと噂されていたが、そうはならなかった。
どんなに高くても、PS3と同等の59,980円が限界だ。もちろんこれでも、まだ高いが。
ちなみにengadgetなどが報じているところだと、価格は5万5千円程度ではないかというリークがあったらしい。
匿名掲示板でのリークだから信ぴょう性には疑問だが、ちょっと当たっているところもある。話半分に受け止めておこう。
PS5は2月5日に正式発表、10月発売で価格は5万5千円?リーク情報がわずかに信ぴょう性を帯びる - Engadget 日本版
もちろん、この記事に対しても同様に考えてもらって結構だが。
PS5についてのまとめ
- 最近の20万円程のゲーミングPCにも負けない性能
- 爆速な点を、特に売りにしている
- 価格は5~6万円か?
もしこの予想価格通りになったら、PS5は5~6万円でも相当なお買い得である。
ソニーはどうやって元をとるんだ?というのは気がかりではあるが、PS5には期待して待ちたい。
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