やすおかのポケモンなどブログ

ポケモンの記事を書くと見せかけていろんなゲームの記事を書いてます。ポケモンは対戦派ですが、一番重要なのは楽しむこと。まだ見ぬ未開の地を求めて

2017ポケモンジャパンチャンピオンシップス(全国大会)観戦レポート。マスター予選~各カテゴリ決勝戦

本日はポケモンジャパンチャンピオンシップスの取材に来ている。

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ポケモンバトルの全国大会でありWCSに向けての最前線で何が起こっているかをお伝えしたいと思う。
 
(追記)WCSのレポートはこちら。

 

 

開催場所

さて舞台は毎度おなじみ東京ビッグサイト。”普段は”同人誌を追い求める者たちの戦場となっているこの場所で今日は――
COMIC CITY 東京140を開催している。女性向けの同人誌即売会だ。

おそらくコミケに通う読者の皆さんは、国際展示場駅の裏側に「TFTビル」というものがあることを知らないだろう。
私も10年来コミケに通っているが、今日知った。
本当の戦いの舞台はこの場所のようである。私は最初勘違いし、ビッグサイトへ行ってしまった。

 

 

yasuokaden.hatenablog.jp

 

 


さて、マスターカテゴリの会場に行くと、やはり20歳前後のオシャンティーな大学生男性が多いようだ。次いで多いのがメガネの20代くらいの男性。
高校生も何人かいそうだ。
残念ながら年季の入ったおっさんはいないようだ。
ちなみに女性らしき人は一人だけいた。だが、その人物が男子トイレにいるのを目撃してしまったため、男性だったようだ
 

予選開始

 
10時00分
司会のルール説明ののちにいよいよ試合が始まった。大会方式はまず予選が6回戦のスイスドロー。
上位8名が決勝トーナメントに進むことになる。
 
しかし試合の画面が見えない。この日ばかりは3DSの画面の小ささを恨まずにはいられなった。
なんとか見えるところを探すと、ペリゴルを裏に仕込んだPTがガブ、コケコ、カグヤを中心にしたスタンダード的なPTに勝ったところのようだった。
 

10時20分
第2試合が始まる時刻となった。とりあえず2015年の世界王者であるビエラ選手に密着してみることにした。
というか他の選手は本名がわからん。

ビエラ氏は第2試合でマスターカテゴリに上がりたての少年を迎え撃つことになった。対戦前に世間話に見せかけて相手のポケモン歴に探りを入れたビエラ氏。
このあたりは老獪であった。
さらに試合中はパイプ椅子の上であぐらをかく独特の姿勢で臨んでいた。王者の余裕だろうか。
なお試合の方は相変わらず画面が全く見えない

が、試合が始まってしばらくすると少年の方が「よしっ!」と大きな声を挙げた。
それから数分後、祈るようなポーズを見せたビエラ氏が小さく「よしっ」と声を出すと、今度は少年の方が祈るようなポーズをしたのち、再び「よしっ!」という大声があがった。
どうやらきわどい勝負の末、新鋭の少年選手「N.K」が元世界王者ビエラ氏を破ったようだ。
期待の新星が現れたのかもしれない。
 
11時00分ごろ 
私は彼、N.K選手の若さと元気のある声が気にいったので、第3試合は彼に密着することにした。
しかし相変わらず画面は全く見えない。とくに彼は旧型の3DSを使っているので画面の小ささと反射でますます何も見えない。
ただこの試合でも「よしっ!」という元気な声は聞こえた。どうやら勝ったようだ。
 
11時35分ごろ
 続く第4試合は、N.Kと有力のショコラ選手(周囲の人の話より得た情報)の試合を追った。なおこの時点でビエラ氏は1勝2敗と苦しいスタートだ。
N.Kとショコラの試合はかろうじ内容を見ることができた。New3DSは画面が大きくて助かる。
 
この試合は第4試合中最も時間の長かった、白熱の一戦であった。うろ覚えだが、カプ・レヒレなどがいた。
 
11時55分 
さて、所変わってジュニア・シニア会場にもやってきた。
当然ながら年齢層はさっきまでのマスターよりもだいぶ若返り、観戦者もお母さんがたが目立つ。
なんともおっさんには居づらい雰囲気だ。
 
試合に負けたのか、号泣する少年もいた。なんとも辛い気持ちになった。
 
また、ジュニア部門には女の子も何人かいるようだ。私の見ていた試合で少女が勝った。ぜひとも頑張ってほしい。
 
12時10分
戻ってマスターの第5試合。ショコラ選手とK.T選手、4連勝同士の対決を取材した。
ショコラ氏はよく見るとリゼロのラムのストラップを3DSにつけていた。レム派が多数の中でラム派は珍しい。ちなみに私もラム派だ。
 
なお試合はK.T氏が素晴らしいアイディアを披露した。アタッカー型エルフーンがグラスフィールドで威力1.5倍になった「ブルームシャインエクストラ」でカプ・レヒレを討ち取ったのだ。
これで優位を築き、K.T氏がそのまま勝利した。
 
 
12時40分
第6試合は唯一全勝同士のトオル(K.T)氏とソフィア氏の対戦になった。
この試合はソフィア氏のある技が決まりトオル氏があっさり投了した。
ソフィア氏が全勝で予選通過を決めた。決勝トーナメントでも有力だ。

13時01分
今度はジュニア部門を観戦した。まあ女子小学生がどういう戦いをするのか興味があった。たぶん今読んでる人も気になってる。
もう予選敗退した子同士なので書いてしまうが、それはツインテール少女とやや落ち着きのない少年の対戦だった。
ツインテール少女が初手にカプ・コケコ、カミツルギを繰り出すと、それぞれマジカルシャインとリーフブレードを連打。
単純だが非常に攻撃力のあるこの戦法に、やや落ち着きのない少年は対抗策を用意していなかった。
ツインテール少女はコケコが倒された後もガブリアスを繰り出し、ライジングランドオーバーでデンジュモクを撃滅した。
まさに力技であった。他の少女トレーナーがどうかは知らないが、このツインテール少女は見た目のかわいらしさと裏腹に、高速高火力のいわゆる厨ポケで相手を圧倒するのが好きなようだ。
 
13時10分
マスターカテゴリの予選通過者8名が発表された。どうやら私が推していたN.K選手は決勝トーナメントに進めなかった。
元世界王者のビエラ選手も3勝3敗の32位と、残念な結果に終わった。
 
さて決勝はどうなるだろうか。個人的には予選2位通過だったトオル選手を推したい。
 
※なおここから書いていた記事が一部消えたため時間表記がうろ覚えなところあり。
 

決勝トーナメント開始

 
14時00分
 
ここからは50インチほどのモニターを使って一部の試合を大きな画面で見ることができた。
しかしそれでも準々決勝4試合中1試合しか映らない。ポケモンはつくづく観戦に向いていないゲームなのかもしれない。
将来的にeスポーツとして展開するのは無理があるのだろうか。
 
ただそれでも観戦してる人の賑わいぶりは盛況だった。その中には「初めての人」はまずいないように思えた。
 
14時10分
決勝進出者のPTが公開される。ジュニアカテゴリではミミッキュが人気だが、マスターでは一人も使っていない。
マスターではウインディ、カプ・コケコ、ガブリアスといったお馴染みのメンバーの他、カプ・ブルルも人気だった。珍しいところではアマージョとルガルガンが目を引いた。
 
 
14時45分
決勝トーナメント準々決勝がスタート。なお画面で見ることができたのは以下の1試合のみ。
 
バルドル氏VSてるるん氏
 
バルドル氏のペリッパー、アマージョの雨パに対し、ポリゴン2でトリックルーム展開に成功したてるるん選手。
 
このままオニシズクモで制圧と行きたいところだったが、攻撃方向が読まれてなかなか通らない。
 
そうこうしてるうちにトリルも切れ、バルドル選手のタスキペリッパーの存在感がターン経過ごとに増していき、オニシズクモを刈り取ったところで勝負あった。
 
 
15時30分ごろ
 
準決勝スタート。やはり1試合しか見られず、観戦している側としては何とももったいない気持ちだ。
 
バルドル選手VSファントム選手
 
初手ペリッパー読みでギガイアス、ガブリアスを出したファントム選手。バルドル選手はそれを読んでいたようで、初手にカプ・コケコとガブリアスを出した。
 
バルドル氏がファーストターンでガブリアスを突破すると、ファントム氏には打開策がなかった。
 
ギガイアスのいわなだれは有効打にならず、マッシブーンも何もできず倒され、最後の頼みはすなかきルガルガンのいわなだれによる怯みだった。
 
しかしそれもペリッパーを後出しで天候を塗り替えられ、いわなだれも外れてしまい勝負あった。バルドル氏の圧勝だった。
 

各カテゴリー決勝

 
16時00分ごろ
 

ジュニアカテゴリ(小学生部門)決勝

 
なんと小学生部門の決勝は女の子同士の対決となった。マスターでは絶対見られない女子小学生対決に会場が変なテンションで異様に盛り上がった、気がした。
 
Mさん対Sさん
 
Mさん初手ヤレユータン、シルヴァディ裏バンバドロ、クワガノン
 
Sさん初手カプ・レヒレ、ウインディ裏テッカグヤ、カビゴン
 
決勝は2本先取だが2回とも同じ選出になった。マイナー中心のトリルパのMさん、王道のSさんという感じである。
 
2戦とも同じ選出でリプレイのような展開になった。レヒレのちょうはつがヤレユータンに決まり、Sさんが主導権を握る展開になった。
 
Mさんは苦しい展開となったが、他に打開策を見いだせなかったようだ。結局Sさんが優勝し、小学生日本一の座を手にした。Sさんは友人の奥さんに名前の読みが同じだったのでかなり印象に残った。どうでもいい?
 
負けたほうの少女Mさんは、試合後ものすごく不機嫌な顔だった。これにくじけずまた挑戦してほしいものだ。
 
16時45分

シニアカテゴリ(中学生部門)決勝

 
えー、この頃ちょっと疲れていたのか、眠たくなりあまり覚えていない。
選出はメモを取ってあった。2戦目だけだが。
 
初手ガブリアス、ウインディ 裏カプ・コケコ テッカグヤ
VS
初手 カプ・コケコ、ポリゴン2裏ウインディ、ギガイアス
 
で、初手にガブ・ウインディを出したほうが勝って優勝した。
 
シニアは正統派同士の決勝という印象だ。この試合終了後、臆病コケコと控え目コケコが同速なのはおかしいのではという抗議だか確認があったようだ。
 
17時00分

マスターカテゴリ(高校生以上部門)決勝

 
ここからは時刻もはっきりメモをとっているし、試合内容もしっかり覚えている。

バルドル選手VSじーん選手(ユウカ)
 
1戦目
 
バルドル氏:初手ペリッパー、ゴルダック裏カプ・コケコ、不明
VS
じーん氏:初手カプ・ブルル、バルジーナ裏カプ・コケコ、ウツロイド
 
2戦目
バルドル氏:初手ペリッパー、ゴルダック裏カプ・コケコ、メタグロス
 
じーん氏:初手カプ・ブルル、バルジーナ裏カプ・コケコ、ウツロイド
 
じーん選手のパーティは雨パが重すぎた。
彼のPTはバルジーナのおいかぜやウインディのじならしで素早さをコントロールするタイプで、天候パにはウツロイドのトリックルームくらいしか切り替えしがないことが割れているので雨パを通しやすかった。
 
ウツロイドのトリルは割れてなければ決まったかもしれないが、技公開のルールの決勝トーナメントではまず難しかっただろう。
 
それでも2戦目はカプ・ブルルのブルームシャインエクストラを通しゴルダックを倒すなど、見せ場は作った。しかしそれですらかなり細い橋を渡ったのに、ようやく五分に持ち込んだくらいに過ぎなかったようだ。
じーん氏は勝ちきれなかった。
 
というより2戦目はバルドル氏の上手さと僅かな運を褒めるべきだろう。ゴルダックが倒されてもメタグロスのバレットパンチで相手を縛り、非常に硬かったウツロイドもねっとう火傷を引いたのが最後に味方し、倒せた。
バルドル氏は一昨年、昨年は2位、3位という結果で、初の全国制覇だという。まさに彼は優勝にふさわしかった。
 
(7/1追記、優勝したバルドル氏のPT紹介リンク追加。本人自らが書いた濃密な内容なので、ぜひ読むべき)
 
しかしまあ、見ていても結構疲れるのだから、9時から18時近くまでフルタイムで戦ったトレーナーたちはさぞやお疲れのはずだ。
 
彼らや彼女らがアメリカで優勝できるかはわからない。だがポケモンをプレイしている者として、彼や彼女らが素晴らしい戦いをしたことだけはわかった。
 

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