さて、「みんなの物語」の感想は……
ポケモン映画2018は「みんなの物語」。
スイレンちゃんやリーリエやマオは出てないけど、「みんなの物語」。
参照:アニメポケットモンスター サン&ムーン26話
「出番を期待して損しました!」
「WIT STUDIO、きらい」
「あたしも!」
マーマネが引っ越しするのが嘘だと分かった時以上の罵声が飛んできそうだ。(アレは妄想だけど)
ポケモン映画も昨年から転機を迎え、今年もTV版とは異なる世界線での物語となった。
それは理解できるのだが、やはりスイレンちゃん達が出演しないのに一抹の寂しさを感じる。
いるのが当たり前な子がいない。いるはずの子がいないのは大きな違和感である。
しかも今年は史上初のWit Studioとの共同制作。巨大なポケモンが人間を食ったり、ポケモン達がゾンビと戦うようなお話を期待していたが、どうやら違うようだ。
ルギア爆誕のリブート?それもまた違う。
女子がかわいい。
さてここから映画の感想に入ろう。確かにスイレンちゃん達は出ないが、代わりにリリィちゃんやラルゴちゃん、あとギャルのリサがいる。
この3人がとってもかわいい。
男性キャラもポケモンオタクにとっては共感しやすいキャラが登場した。
自分を飾る嘘ばっかりな厄介おじさんと、引きこもりがちな研究職の若者。
こういうキャラクターは、長いことポケモン好きな人なら多少思うところがあるだろう。
私は一切そんなことはないがね。
すまん、嘘だ。
さて、ここよりさらに詳しい感想を書いていく。
ここより先は、「みんなの物語」のネタバレを含むので、閲覧は自己責任でお願いしたい。
主な登場人物
リリィちゃん
今回のメインヒロイン。CVが水瀬いのりという時点でもうかわいいことは確実だ。
見た目はちょっとアセロラちゃんに似てるし、名前はリーリエに似てなくもない。マオの中の人はアイカツでリリィという名前のキャラを演じていた。スイレンちゃん要素だけがない……。
冴えないおじさんのことを信頼しきっていて、とても純真無垢な幼女である。おじさんに厳しい言葉をぶつけてしまった時もあるが、その後は反省する優しさを持った聖女である。
物語後半ではピンチになってしまい、おじさんの救助待ちに。
お姫様ポジションという意味でメインヒロインだった。
ラルゴちゃん
トラブルメーカーの幼女。ちょっと周りが見えないところがある。
レモンを運んでいるキッズにぶつかってきたり、立ち入り禁止の山に入ったり、岩に潰されそうになったり、挙句に聖火を盗むなど問題行動が多い。
でもかわいくて純真で市長の娘だから全て許される、そんな子である。ゼラオラを一人で守っていた心優しい少女である。
リサ
化粧濃いめのギャル。眉毛は書いてる。一応女子高生?
現実だとメイク前とのギャップに「まるで詐欺だ」と感じるだろうが、ここはアニメの世界なので安心だ。
入院してる弟のお見舞いを欠かさなかったり、イーブイを必死に守ろうとしたり、なんだかママみを感じるギャルである。
でもサトシに対しては、どちらが歳下がわからなくなる。サトシが貫禄がありすぎる。
そんな彼女がトラウマに立ち向かい一人素足で聖火リレーするクライマックスは、この映画最大の見どころである。
サトシ
ご存知我らが主人公。
スーパーマサラ人にして、ザ・パーフェクトマン。女の子への対応が完璧だ。
今回は長年培った経験を活かし、女子達の応援がメイン。
ピカチュウ
ご存知国民的スター。男女平等に電撃を浴びせる。前年ほどは活躍しない。
イーブイ
中盤くらいからリサの手持ちになる。CVは不明だが、ゲーム版の悠木碧ではないらしい。
怪我してもがんばる姿は健気でかわいいので、それだけでみんなを勇気づける存在。
ゼラオラ
ひたすらカッコいい。フォルムも素晴らしいし、雷の閃光のように移動するさまは美しい。
そして幼女に優しい。まさにヒーロー。
声は多分、山寺宏一。
その他
カガチ
虚言癖のあるおじさん。30代か40代前半くらいか。
自分を飾り、知ったかぶりする。ポケモン勢には多かれ少なかれこんな感じの人いる。
そんなおじさんだが、姪のリリィちゃんを救うために覚醒する。ある意味主人公。
憎めないおじさん。
トリト
人見知りの若い男性研究者。
これまたポケモン勢にはやっぱりよくいる人種である。彼も結構共感できる人は多そう。
ラッキーに慰めてもらうのは羨ましい。
ヒスイ
頑固なババア。CVは野沢雅子さん(81歳)
野沢さんは美女の役だと期待していたらしい。若い頃、ティーンの頃はタケシが飛びつく美女だったのかもしれない。
いかにも野沢さんらしい頑固ババアだ。でも本当は良いババアだよ。
オリバー市長
市長で、ラルゴちゃんのお父さん。
一般的に映画では「権力は悪」というイメージがあるので、裏金を貰っていたり悪人と癒着していたりするのかな、と思った。声は山寺宏一だし、悪そうだ。
が、それはとんだ偏見であった。責任感あるまともな政治家である。皆さんも政治家を色眼鏡で見るのはやめよう。
ロケット団(ムコニャ)
いつもの3人。真面目に働く盗人。
ムサシは、今回の作画だと中々のセクシー美女に。
今回は図らずも化学テロに関与してしまい、割とシャレにならない。
でもわざとじゃないからな!
ハンター
今回の映画で唯一、人間のガチ悪党。
でもそんなにストーリーには介入しない。
そして彼らが一般のトレーナーと違うのは、外見的には「捕獲にボールではなく網を使う」という点のみである。
この一点のみで悪党とされてしまうのは、何故なのか。これはポケモン世界の永遠のテーマと言えよう。
みんなの物語は、人間がポケモンに支援される物語
これまでのポケモン映画といえばお決まりの流れがあった。
それは以下のような物だ。
1.伝説or幻のポケモンが現れた!スゲー!
2.それを狙う悪い人間の脅威に晒されてるぞ!ヤメロー!
3.暴走したポケモンが暴れて手がつけられないぞ!ヤベー!
4.ポケモン達と力を合わせて乗り切ったぞ!ヤッター!
キミに決めた以前のポケモン映画は、そんな流れであった。
あくまでポケモンが主役であり、仲介人であるサトシがサポートしたり気づかせたりするものだった。
それが今回の映画では異なった。サトシは人間のみんなをサポートする立場だった。そしてポケモン達も人間をサポートしていた。
そのため、人間ドラマが際立った映画になったと言えよう。これまでのポケモン映画とは明らかに方向性の異なる映画だ。人間キャラが魅力的に描かれていた。
この映画が「大人も楽しめる」と謳っているのは、メインキャラが年齢性別性格が幅広くいるから、誰かしらは共感できるキャラがいるだろうね、ということだ。
その一方で、ポケモンの活躍は小規模なものに留まった。ポケモンが大きな事件を起こしたり、それを解決することは今回の映画ではない。
最後の大がかりなガスや山火事も、人間が生み出した「人為災害」だし、それを止めたのも「人間の建造物」がなしたものだった。伝説のポケモンのスーパーパワーではなく、人間の力で人為災害を食い止めたのだ。
最後はルギアの超自然的なパワーで山火事をなんとかしたのだが、あくまでガスを食い止めたのは人間たちが中心だった。
そして、そのルギアを呼び出す仕事をしたのも人間だった。
「走る」という最も原始的なマンパワーと、GPSを使った現代科学の融合だ。
そんな中で、ゼラオラがラルゴを再び守ったシーンは印象的だ。ポケモンがスーパーパワーを発揮した、この映画では貴重なシーンだ。
あの時、ゼラオラは人間のみんなに応援されるヒーローだった。
みんなの物語全体ではポケモンが人間を応援したいことが強調されていたが、あのシーンでは人間もポケモンを応援したいのだ、ということが凝縮されていた。
また、サトシさんの立場はどうだったろう。彼は一応主人公で人間だが――。
今作の「みんなの物語」は人間の一人一人が主人公で、特にサトシが特別な主人公ではなかった。
それにサトシさんは、どちらかというとポケモン側に近い。だってゼラオラの攻撃を耐えるような人で、ポケモンマスター(=すべてのポケモンと友達になる)を目指してる人だし。
今回のサトシは、いつもとは逆の意味でポケモンと人間の間を取り持つ存在だったのだろう。
まとめ
- 女の子がかわいい
- 人間キャラが魅力的に描かれている
- 人間をポケモンが支える物語
総評すると、良い映画だった。ディアンシーでどうしようもなく退屈な思いをした私が言うのだから間違いない。
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