ポケモンの火力って、どうやって比較するの?
ヒヒダルマやウオノラゴンというポケモンは火力がある!
そのことは知っていても、この2匹のポケモンはどちらが火力があるか、と聞かれると、答えに詰まる人も多いのではないか。
今回は、主にそんな初級者のために、ポケモンの火力を数値化した「火力指数」を中心に説明しよう。
耐久指数はこちら↓
火力指数とは何ですか?
ポケモンの火力は、かけ算である。
基本は「攻撃×技威力」または「特攻×技威力」で表せる。
前者なら物理火力指数、後者なら特殊火力指数。
火力指数が高ければ高い程、そのポケモンの放つ技は大きなダメージが出やすい。
つまり、火力があるという事だ。
上記のかけ算に、さらにタイプ一致補正やアイテム補正、特性による補正など様々な補正をドンドンかけ算する。
そして、この数値を相手の「防御」か「特防」で割れば、相手に与えるダメージが大体決定する(※)というわけだ。
※正確には、より複雑な形の式だが、大ざっぱに言えば、この理解でだいたいあってる。
さらにさらに、タイプ相性をかけ算すれば、その指数が2倍になったり半分になったりはする。
ただ、そこまで考慮に入れると混乱するので、まずは等倍を前提として計算してみよう。
火力指数の実践例。ヒヒダルマとウオノラゴンを比較して
例えば、陽気五里霧中・A252ヒヒダルマの「つららおとし」と、陽気頑丈顎A252ウオノラゴンの先制「エラがみ」では、どちらが火力指数が高いのだろうか?
2体とも、攻撃の実数値×技威力×タイプ一致補正×特性補正という式で表せる。
これに 陽気五里霧中・A252ヒヒダルマの「つららおとし」をあてはめると火力指数は……
192×85×1.5×1.5=36,720
一方、陽気頑丈顎・A252ウオノラゴン先制「エラがみ」は……
142×(85×2)×1.5×1.5=54,315
この事から、ウオノラゴンの方が、ヒヒダルマよりも遥かに火力があることが分かった。
54315÷36720≒1.49、つまりウオノラゴンの方が、ヒヒダルマよりも約1.5倍の火力である。
という事は、ヒヒダルマに「こだわりハチマキ」を持たせれば、それ以上の火力が出るのではないだろうか、と推測できる。
式は攻撃の実数値×技威力×タイプ一致補正×特性補正×アイテム補正だ。
陽気五里霧中・A252鉢巻ヒヒダルマの「つららおとし」
192×85×1.5×1.5×1.5=55,080
ほぼ変わらないが、ウオノラゴンの「エラがみ」よりもわずかに火力が出ることが分かった。
もちろん、ウオノラゴンが鉢巻を巻けば、その差は再び約1.5倍になる。
陽気頑丈顎・A252ウオノラゴン先制「エラがみ」
142×(85×2)×1.5×1.5×1.5=81,472.5
火力指数、活用編。果たしてこの火力でどこまで倒せるのか?
さて、算数嫌いの読者のみなさんは、数字の羅列に退屈な思いをしていたことだろう。
もう寝ていて手遅れかもしれないが、なんとかまぶたを引っ張って、目を開けて読んでほしい。
ここからは「あの堅いポケモンは、どれくらいの火力指数があれば倒せるのか」という話をしよう。
例えば、前述のウオノラゴンの54,315は"みんな大好き"ガラルサニーゴにどれほどの有効打を与えられるのだろうか。
HB特化・輝石ガラルサニーゴ
輝石補正有り実数値:H167-B250
物理耐久指数:167× 250=41,750
ポケマスさんのダメージ計算ツール:https://pokemass.com/swsh/dc
陽気頑丈顎・A252ウオノラゴンの「エラがみ」で、上記のHB輝石サニーゴに……
49.1%~58% 乱数2発(96.8%)
あの堅いガラルサニーゴですら、後出しが不可能な火力である。
対面からなら、「ちからをすいとる」で受けが成立してしまうし、特性のろわれボディで30%でエラがみがだせなくなる不安があるが……。
そして、世の中にはもっと堅いポケモンが存在する。氷の要塞、クレベースである。
HB特化クレベース
実数値:H202-B259
物理耐久指数:202×259=52,318
陽気頑丈顎・A252ウオノラゴンの「エラがみ」で、上記のHBクレベースに……
39.1%~46.5% 確定3発
クレベースなら、余裕で後出しが成立してしまう。
ならば鉢巻の出番だ。火力指数81,472.5は伊達ではない。
陽気頑丈顎・A252"鉢巻"ウオノラゴンの「エラがみ」で、上記のHBクレベースに……
58.4 ~ 69.8% 確定2発
これならクレベースすらも突破できそうだ。
剣盾で覚えておきたい火力指数
この項では、剣盾で猛威を振るうアタッカーポケモン達の、代表的な火力指数を紹介していこう。
物理火力指数
珠A252・ミミッキュの「じゃれつく」
142 × 90 × 1.5 × 1.3 =24,921
珠A252・ミミッキュの「ダイフェアリー」(元技・じゃれつく)
142 × 130 × 1.5 × 1.3 =35,997
珠A252・A2段階上昇のミミッキュの「ダイフェアリー」(元技・じゃれつく)
142 × 130 × 1.5 × 1.3×2=71,994
珠A252・ドラパルトの「ドラゴンアロー」(2発合計)
189 × 100 × 1.5 × 1.3 =36,855
鉢巻A252・ドラパルトの「ドラゴンアロー」(2発合計)
189 × 100 × 1.5 × 1.5 =42,525
珠A252・ドラパルトの「ダイドラグーン」(元技・ドラゴンアロー)
189 × 130 × 1.5 × 1.3 =47911.5
A252ドリュウズの「じしん」
187 × 100 × 1.5 =28,050
特殊火力指数
C252・C2段階上昇のトゲキッスの「ダイジェット」(元技・エアスラッシュ)
172 × 130 × 1.5 × 2 =67,080
C252・サザンドラの「ダイドラグーン」(元技・りゅうせいぐん)
177 × 140 × 1.5 = 37,170
ダイマックスと火力指数、耐久指数の関係
ダイマックスした場合、技威力が80→130になったりする。
その場合130÷80=1.625
なので、火力指数も1.625倍になる。
威力65以上の技ならば、どんな技でもダイマックス技化で威力が2倍になることはない。
一方で、耐久指数は、ダイマックスで必ず2倍になる。
つまり通常の状態で確定耐えする威力65以上の技ならば、自分がダイマックスすれば、相手がダイマックスしても確定で耐えることができる。
火力指数・耐久指数を理解すると、ダメージ感覚が身につく。
火力指数と耐久指数を覚えることは、ポケモン対戦でアドバンテージを得ることにつながる。
何故なら、「ダメージ感覚」が身についていくからだ。
例えば、ウオノラゴンとヒヒダルマの話に戻せば、鉢巻ヒヒダルマならウオノラゴンとだいたい同じ火力だから、サニーゴは2発で倒せるな、といった感じである。
あとは、「2倍の弱点で入れば、ウオノラゴンとかと同等の火力指数になるな 」とか、「今ダイマックスすれば火力指数が1.5倍以上になるから倒せるな」という感覚でもよい。
今、場で戦っているポケモンの火力で、1発か2発で落とせるな、という「ダメージ感覚」を身に着けることで、ポケモンバトルは確実に上達する。
なぜなら、ポケモンバトルとは、結局のところ、最後に相手を倒しきるか倒しきれないか、で決まるゲームだからだ。
もちろん、ダメージ感覚は一朝一夕で身につくものではないが、ガラルの新ポケモンとバトルする時も、「大体前に使ったあのポケモンと同じ火力指数だな」と、経験として蓄積されていくだろう。
売り上げランキング: 112