任天堂は春の新生活商戦に向けて、ニンテンドースイッチの"極めてクオリティが高い"コマーシャルビデオを作成した。
忠告するが、自分に自信がないビデオゲームオタクが見たら眩しくて蒸発してしまうかも。私はそれなりに自信があるので、なんとか耐え忍んだがね。
さて、心の準備ができたら以下の動画を見て欲しい。
※動画リンク切れのため削除
バスの中に駆け込む青年の一人称視点。
彼がスプラトゥーン2オクト・エキスパンションで遊んでいると、恋人と思われる女性が「元気?」と声をかけてきて、「面白そう」と体を寄せてくる。
場面は変わり、今度はまた別の女性の視点に。
「お待たせ」と飲み物を持ってきた女性に星のカービィスターアライズのおすそ分けプレイを勧め、楽しく遊んだ後最後はハイタッチ。
次の場面ではバンドメンバーらしき集団が映り、ドンキーコングトロピカルフリーズ スイッチ版で盛り上がる様子が描かれている。
極めつけは最後のシーン。BBQ会場に大画面でマリオテニス エースをして盛り上がるパーティピープル達。
男性がジョイコンを女性に手渡され、スマッシュを決めて大盛り上がり。まるでヒーローだ。
このPVは、家の中で1人ゲームをしている人間にとっては、目をそむけたくなるようなシーンの連続だった。
今記事を読んでいる人の中に、スプラトゥーンを遊んでいたら異性が体を寄せてきた経験のある人はいるのか?
また、私は最後のBBQ会場でビデオゲームを遊ぶなんて発想は全く想像すらしないもので、少し卒倒しそうになった。BBQしながらビデオゲームするか?やろうと思えば人が集まるのだろうか?
何故任天堂はこんなCMを作る?
任天堂は、我々ビデオゲームオタクを苦しめるため、劣等感を煽るためにこのようなPVを作ったのだろうか?
それともパリピ以外にはゲームをする人権はないと言いたいのか?
まあ実を言うと、そんなことはない。
そもそも任天堂は、我々のようなゲームマニアは黙っていたって勝手にスプラトゥーンらをやることを知っている。
何故なら良いゲームを作ったうえで、ニンテンドーダイレクトなどで告知をしているから。
だからこのPVは我々には全く向けられていない。
もしあなたがこのビデオに劣等感を感じていたら、それは単なる思い過ごしだ。
こんなCMをうつ理由はただ一つ。
「ビデオゲームは根暗(今風に言えば陰キャ)でモテなくて友達ゼロの人間がやるものだ」と決めつけているパーリィーピープル達に、「そんな価値観はもう古い。パリピこそビデオゲームを遊んでモテよう、友達もいっぱい作ろう」と任天堂は提唱している。
要するに、ブラック企業が求人では「明るく家庭的な職場です!」「笑顔が絶えない職場です!」という広告を出すのと、根はおんなじだ。
ブラック企業が実際そんな職場じゃないのと同様、本当は家で1人遊ぶ根暗ゲーマーばかりだ。(これを言うと任天堂に消されるかもしれないので、もしこのブログが無くなっていたらそういうことだと思って欲しい)
最初はゲームをしないパリピ・リア充さん達をこのようなCMで誘き寄せ、深い深い「こちら側」に引きずり込もうというのが任天堂の真の狙いである。
いやあ、まったく任天堂は素晴らしい企業だ。
もしあなたも友人や知り合いにパリピやリア充がいたら、そっとさりげなくこの動画を見せてあげるといい。
任天堂と共に深淵へと誘ってあげよう。重ね重ね任天堂は素晴らしい企業だ。