スプラトゥーン2(Splatoon2)の発売日が今月の21日に迫った。
パッと見、ビジュアル的には大して変わらないようにも見えるスプラトゥーン1と2。
一体何が違うのか?
公式サイトや公式ツイッター、E3の情報をもとに変更点・相違点をまとめてみた。
1と全然変わらないんじゃ……と思い購入を迷っている人はぜひ読んでほしい。
大きな違い
ハードが違う
そもそも根本的な違いだ。
「1」はWiiU、「2」はNintendo Switch。
中には「2」もWiiUでもできるんじゃないかと楽観的な考えを持つライト層や小学生もいるようだが、生憎ニンテンドースイッチでしか遊べない。
WiiUの時のような2つの画面で遊べなくなるのは、大きな変化であり、少し不安な箇所だ。
逆に携帯機として外でも遊べたり、スイッチを持ち寄ってローカル対戦など、新ハードだからできることもある。
イメージカラーが違う
前作、スプラトゥーン無印はキービジュアルなどで「オレンジと青」がイメージカラーだった。オレンジがメイン、青がサブカラーだった。
スプラトゥーン2では、「ピンクとライトグリーン」がイメージカラーとなった。ピンクがメイン、ライトグリーンがサブカラーだ。
前作からハードが変わった割には、劇的なグラフィックの向上ができなかった。
だから、ビジュアルに大きな変化が必要と考えた開発陣は、色相環を90度動かし、前作と異なる印象のカラーイメージにしたのだ。
苦肉の策と言えるが、少なくともキービジュアルを見た第1感は無印とは大きく違う。それだけ色の力は大きい。
新モード「サーモンラン」の追加
スプラトゥーンは基本的に対戦ゲームであるが、「2」では対戦が苦手なプレイヤーに向けて、敷居を下げるためにAIと対戦する協力プレイが用意された。
Splatoon 2 - Salmon Run Demonstration - Nintendo E3 2017
「モンスターハンター」シリーズのように協力して敵を倒す喜びが味わえるかもしれない。
ただあくまでがメインは対戦のゲームである。こちらに人数を取られて、メインの方のマッチングが少し悪くなるのではないか、とも懸念する。心配のし過ぎだろうか。
ヒーローモードで様々なブキが使える。
1人用モードも大分変更されたようだ。
前作ヒーローモードでは、基本性能がスプラシューターと同じヒーローシューター一本で攻略できた。amiboを使えばチャージャーやローラーも使えたが、なくても攻略はできた。
「2」では色々なブキを使いながら進めていくようだ。
ヒーローモードの道中は、ブキショップ「カンブリアームズ」の店主「ブキチ」のサポートにより、様々なブキを駆使して攻略していくようだ。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年5月18日
すべてヒーローモード専用のブキで、ナワバリバトルでの使用認可を得るための試験も兼ねてレンタルしてくれる。
さすがブキチ、ちゃっかりしている。 pic.twitter.com/UFWadHNlyk
実在する銃、P90にそっくりなブキも選べるらしい。
一般的な銃らしくない近未来的なデザインから様々な創作作品に登場するP90だが、まさかこのイカの世界でも使われるとは思わなかった。
その他にも、ギミックが色々追加される様子だ。
公式のボイスチャットができる
前作ではスカイプなどを使ってボイスチャット(通称:イカイプ)をすることができたが、「2」では一応公式のアプリでボイスチャット可能なようだ。
さらにこのヘッドセット、スマートフォンとゲーム機本体からの入力をミックスし、ゲーム音を聴きながらボイスチャットができるスグレモノだ!
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月1日
ネオンピンクのイヤーカップも付属し、好みのカラーに交換可能だ。 pic.twitter.com/32gFJZsR9I
公式のヘッドセットも発売。メーカーは任天堂ハードの周辺機器でお馴染みのホリ。
しかしスマートフォンを持ってない人はできないようなので、注意が必要だ。
またボイスチャットは汚い言葉を使う人間や、暴力団員のような語気で話す人間も稀にいるので、野良で参加する際には心の準備がいる。
そのような人間と会ったら深刻に捉えず、「うるさい野良犬だな」程度に考えておこう。そう考えられないのなら親しい人以外とはボイスチャットをしない方がいい。
バトルドージョーの廃止
まだ公式アナウンスは無いが、9分9厘確定なので書いておく。
なぜなら、スプラトゥーン2では対応プレイモードがすべて“1人”になっているからだ。
このモードを知らない、または忘れた人のために説明しておこう。
バトルドージョーとは「1」に存在したオフラインで2人対戦できるモードだ。1人はテレビ画面、もう1人はWiiUパッドを見ながら風船割り競争するというものであった。
このモードを遊ぶにはProコントローラーとwiiリモコンを縛り付けてプレイする必要があり、少々準備が面倒くさかった。
おそらく大多数の人はぼっちなのでプレイすらしたことのないモードであり、画面が2つあるWiiUだからできたモードである。スイッチ版の「2」では廃止もやむなし。
対戦関係の違い
スペシャルウェポンが一新
前作でお馴染みだった「スーパーショット」や「ボムラッシュ」といったスペシャルウェポンはなくなり、新たに「アメフラシ」や「ハイパープレッサー」などが追加される模様。
これは「アメフラシ」。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月7日
Rボタンで投げつけて、着弾した場所の上空にインクの雨雲をつくりだすスペシャルウェポンだ。
雨雲は着弾地点から徐々に移動しながら、その下をまばらに塗っていく。
足場の確保や、有利な地点にいる相手を追い出すのに有効だろう。 pic.twitter.com/8ZWjqKTdDT
これらが対戦環境にどんな変化をもたらすかは正直やってみなくては分からない。
サブブキの追加、仕様変更
前作で強力なサブブキだった「チェイスボム」が廃止濃厚。
代わりに「ロボットボム」というのが投入される。
これは新しいサブウェポン「ロボットボム」。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月6日
投げつけた場所の周囲にいる相手を探知し、自ら歩いて近づき爆発するカワイイやつだ。
相手が潜んでいそうな場所では、うまく使って相手を追い詰めよう。 pic.twitter.com/MjsAVPy7Ck
その他前作から引き継がれるサブブキも大きな仕様変更があるようだ。
例えば前作でゴミ扱いだった「トラップ」も2つまで置けるなどの強化がなされる見込みだ。
メインブキの追加、デザイン・仕様変更
当然ながら、メインブキも新しいものがいくつか追加される。
その一つがスプラマニューバ。看板を飾るイカガールも持っていブキだ。
これは「スプラマニューバー」。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月9日
後方のノズルからインクを噴射して高速移動する「スライド」が最大の特徴だ。
スライドは連続で2回まで行えるほか、スライド後は構えが変化し、一点に高速連射攻撃ができるぞ。
サブは「クイックボム」、スペシャルは「マルチミサイル」だ。 pic.twitter.com/jE710w9uo1
2丁拳銃と加速ブースターが合わさった、スピーディーに戦えるブキらしい。こういうのは反射神経がある上手い人が使えば強いのだろうが、私は苦手そうだ。
スプラシューターやプライムシューターなど、前作でお馴染みブキも少しデザインが変わって引き継がれるようだ。
新ステージ追加
ここは「海女美術大学」。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月13日
第一線で活躍する数多くのアーティストを輩出している名門校だ。
校内にはさまざまなオブジェが並んでおり、その上に陣取ることで有利にバトルを運ぶことができそうだ。
校舎にかかったインクすら、芸術作品のように見えなくもない。 pic.twitter.com/qHwJ558cqA
この世界にも「海女さん」が存在するのだろうか?イカが海で海洋生物を漁っているとしたら奇妙な話だが。
ともかく、このようなステージがいくつか追加されるらしい。
ギアパワーの追加、一部変更
E3で開催される世界大会では、Splatoon 2に登場するギアの中から、基本的な14種類のギアパワーがついているギアをピックアップして主催者が用意し、それを各選手が組み合わせて使用するぞ。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月12日
各ギアは初期状態、つまり、追加ギアパワーがついていない状態でのバトルになるぞ。 pic.twitter.com/vwddhKwCV6
ギアパワーはボム飛距離アップなどがサブブキ強化に変更になり、スペシャルウェポン強化なども追加される。
ガチマッチの仕様変更・リザルト画面の違い
ガチマッチはルールごとにウデマエがある
例えば「1」はヤグラ・ホコを一回もやらずともエリアだけでS+まで上げることも可能だった。
「2」ではではエリア・ヤグラ・ホコそれぞれにウデマエが設定されており、より細かなウデマエが分かるようになった。
まあ、ホコでS+まで上げるのはめんどくさいと思う人もいるだろうがね。
ガチヤグラに「カンモン」が設置
「ガチヤグラ」ルールは、レールに沿って動く「ガチヤグラ」を奪い合い、相手の陣地のゴールまで運んだチームが勝利するルールだ。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月2日
今回は、レールの途中の重要地点に「カンモン」が設置されている。
「カンモン」上ではヤグラが一時停止するので、イカに仲間と連携して突破するかがカギになるぞ。 pic.twitter.com/6X89ObQsRZ
ガチヤグラは一方的な展開になると、もうどうにも止められないということがあったが、それを多少緩和するのが狙いか。
ただ攻める側としては負担が少し増えそうだ。
キルのカウント方法が違う
対戦中、見慣れない表示が出ていることに気がついたので調査したところ、これは仲間と協力して相手をたおしたときに表示されるマークだということが分かった。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月13日
たとえば、自分がダメージを与えた相手を、仲間がたおしたときに表示されるぞ。 pic.twitter.com/gFMZNyx6qk
対戦結果画面では、自分でたおした回数と仲間がたおすのに協力した回数が合計して表示されるほか、スペシャルを使った回数が表示されるようになっている。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年6月13日
ちなみに、前作と同じ、たおした数とたおされた数をみる方法も、別途用意されているらしいぞ。 pic.twitter.com/voOWIxQbwh
「1」では自分でとどめを刺した場合のみ「自分の1キル」とカウントしていた。
「2」からは自分でとどめを刺した場合と、自分がダメージを与え味方がとどめを刺した場合も「自分の1キル」とカウントする。
多分これは「オーバーウォッチ」などの他作品に影響されたと思う。スプラトゥーン無印より1年遅く発売したこのヒット作では、一足早くこのシステムが採用されていた。
キルを取るのは、この手のゲームにおける快感の一つである。「相手を打ち負かしてやった!」と、いう気持ちになって興奮する瞬間だ。
だがその快感があまりにも強すぎるので、しばしば本来のゲームの目的である「チームの勝利」よりも「自分のキル数」に夢中になってしまうことがある。
そして何十キルという数字を挙げ、自分がヒーローになったと自慢してしまう。
ヒーローになりたいと思うのは誰しもが少なからず持つ願望であり、それ自体は否定するつもりはない。
だが「キルをたくさん挙げた自分一人だけがすごいのだ」と、勘違い甚だしいワンマンプレイヤーが増えてしまっては困りものだ。特に中学生はそういう考えに陥りがちだ。
「オーバーウォッチ」におけるキルのカウントシステムは、キルを取った時の快感はやや薄くなるものの、自分一人で戦っているのではないことを思い出させてくれるのに役立つ。
「スプラトゥーン2」でも同じような効果に期待だ。
デス数は表示されない
やはり最近のFPSではデス数が他のプレイヤーに分からないリザルト画面が主流になってきているらしい。
私もオーバーウォッチしか最近の対戦シューティングを体験はしてないのだが、ボイスチャットも手軽にできるご時世に、大量デスの戦犯が一目で分かる仕様だったら袋叩きにされるのは目に見えている。
「ああ、こんなに死んでしまった、叩かれるのが嫌だからもう辞めちゃおうかな」と思う人は減るだろう。
その一方で「何回死んだか分からないけどみんなには見えてないし別にいいよね!」と開き直る人もいるかも。
少なくともネガティブになる人は減り、ポジティブな人は増える。
スペシャルの使用回数が表示される
これはスプラトゥーン2独自の要素だと思う。
普通に考えれば、スペシャルをたくさん使った方がチームに貢献したことになる。もちろんスペシャルの種類によっても違うが。
これは少し微妙だ。スペシャルをあまり使えなかったのはデスが多かったんじゃないか?と類推されてしまい、せっかくデス数を隠す仕様になったのに「きっとあいつがスペシャル抱え落ちで死にまくったから負けたんだろう」と思われかねない。
逆にポジティブに考えれば、「あの人がスペシャル何度も使ってくれたから勝てたのか!」となる。
装備・ファッション・オシャレ要素
髪型が変えられる
前作はガールはツインテール、ボーイは後ろで縛る髪型だけだったが、それぞれ4つの髪型から選べるようだ。
どうでもいい人もいるかもしれないが、これは素直にうれしい。
amiiboが機能的に
「1」のamiiboではヒーローモードで武器が追加されたり、限定のブキ・ギアが入手できるだけだった。
「2」ではamiiboが自分のお気に入りブキ・ギア・オプション設定の「セーブデータ」として機能するという。まるで「パーマン」のコピーロボットだ。
もちろん限定のブキ・ギアも貰える。
※指摘があれば追記・修正予定。