テンタクルズについて考える
アオリが芸能界から姿をくらまし、「コンビ解散か?」「活動休止か?」と噂され去就に注目が集まっていたシオカラーズ。
シオカラーズがこの状態で、ステージ発表はフェスはどうなるのか?
それまでおざなりになっていた問題に昨日のダイレクトで回答が示された。
「テンタクルズ」という新しいアイドルユニットが、シオカラーズのポストをそのまま引き継ぐようだ。
彼女たちは「テンタクルズ」。キュートでクレイジーな毒舌天才ラッパーの「ヒメ」と、しっかり者で天然なセクシーDJの「イイダ」によるユニットだ。
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2017年7月6日
唯一無二の音楽でイカたちを虜にし、ヒットチャートを爆走中。
その人気とキャラクターで、ハイカラニュースのパーソナリティに抜擢されたぞ。 pic.twitter.com/KpXmb6Z0p9
どうやらシオカラーズはハイカラニュースを降板になったらしい。
現実の芸能界では、長年務め上げた人気番組の司会者が不祥事で降板した後、何事もなかったかのように別の司会者が番組をしきることがある。
別に島田紳助氏のことではない。
私は現実の芸能界は疎い。「SMAP」の解散くらいしか知らない。だが、声優界で言ったら「ゆいかおり」や「スフィア」の活動休止並みの衝撃だろう。
ゲームの世界の中とは言え、2年間務めたMCが代わることは中々のサプライズだ。
テンタクルズとは
早速フルスロットルという新局が発表された。シオカラーズにはなかったテイスト曲である。
さて、ヒメとイイダのコンビの新アイドル、テンタクルズであるが、まず少し気になることがある。
テンタクルズは見た目がシオカラーズに比べると、少しワルそうな雰囲気だ。
もっとはっきり言うと、テンタクルズは敵キャラクターのようなデザインをしている。
そしてさらに気になることがある。
それは「イイダ」という名前の子の方だ。
彼女はどう見てもオクタリアンのタコゾネスではないのか?
「イイダ」という名前の元ネタは「イイダコ」で、日本では北海道の北部以外ならほぼ全域で獲れる。おでんに入っていたり、食用としてポピュラーなタコだ。
そんな説明を持ち出すまでもなく、「イイダ」はどこをどう見てもタコである。
スプラトゥーン無印から2年。いつの間にかオクタリアンと和睦が成立し、タコもイカ社会に馴染むようになったのだろうか。
だが、インクリングとオクタリアンの抗争は昨日今日始まったものではない。およそ100年前の「大ナワバリバトル」からイカとタコの戦いは始まっていた。
仮にその100年の闘争が終わりを告げたのだとしても、多少の遺恨は残るのではないか。
イカとタコがそれぞれの社会で表立った活動をするのにはまだ時間がかかるように感じるのだが、それは人間の価値観に過ぎないのかもしれない。
そもそも前作のオクタリアンとの抗争も、イカ陣営はアタリメ司令とシオカラーズ、3号で片付いたことである。
タコ陣営からしたら総動員だったように見えるが。
陽気な若いイカたちの大多数は、最近の情勢や歴史をよく知らない可能性もある。
だからタコが混ざっていても。他のイカ以外の異種族のブキチやダウニー達と同じようにとらえているのだろうか。
イイダがスパイ説はまずない
ただ、例えばイイダが実はタコのスパイで、イカのみんなを騙していたり、裏切るという展開には絶対にならないと断言できる。
なぜならば彼女は異民族の移民で、肌の色も褐色である。
そのようなキャラクターが、敵のスパイだったり、実は悪役として活躍したならば、このゲームをプレイする世界各国の子供たちやゲーマーが「移民はスパイ」「黒人は裏切る」というイメージを持ちかねない。
先日、ARMSのツインテーラが「ストレートヘアーが黒人のアイデンティティを損ねている」と一部のアメリカ人記者から批判があった。
あの批判は少々大げさだと思うが、任天堂は世界的企業である。
任天堂がそのような声があってもなお、世界の情勢や文化、政治に配慮しないキャラを出すとは考えづらい。
ましてやこれはストーリー重視のRPGではない。対戦TPSだ。
よって「イイダちゃん裏切るんじゃない?スパイなんじゃない」と心配する必要はない。
シオカラーズとどのように関わるのか?
テンタクルズはシオカラーズのライバルとしてデザインされたキャラ達に見える。
まず「テンタクルズ」という名前だが、これは「触手」という意味だ。日本のゲームやアニメで触手といえば、敵側が主人公を苦しめるために使うものと決まっている。
主人公が触手を使っていても楽しくない。主人公が触手を使う漫画がスプラトゥーンとコラボしたような気がするが、きっと私の記憶違いだ。
まあジョークはこれくらいにして、アイドルものアニメなどでは、ライバルキャラがつきものだ。特に新シリーズになって新展開をしたい時は、ほぼ100%新しいライバルキャラが出てくる。
アイカツ!やプリパラを見てみるといい。
少し今までにいないビジュアルや音楽性を持つアイドルを出すことで、作品全体が盛り上がるのだ。(新キャラが人気出なくてイマイチの時もあるが)
そして解散危機からの復活。これも大いに盛り上がる展開だ。
テンタクルズという競合相手を出すことにより、シオカラーズの復活がよりドラマティックになるような、そんなストーリーを準備しているのではないかと予想している。
またフェスも今度は2年分用意されているというので、シオカラーズ派VSテンタクルズ派という構図で盛り上げてくるなどが予想される。そもそもシオカラーズですら1年しか続けられなかったのに、新しい1つのユニットだけで2年というのは無理がある。
また今度は2つではなく、4つの派閥に分かれて競い合う……ということも考えているかもしれない。
ただ一つカラーリングの被りは気になるポイントだ。
テンタクルズ2人のメインパーソナルカラーはそれぞれホワイトとブラックだが、サブパーソナルカラーとしてピンクとライトグリーンが味付けされている。
これはシオカラーズの2人とほぼ重なる。色が被っているのだ。
プリキュアでピンクが2人いるなんてことがあるだろうか?戦隊でレッドが2人いたことならあったが。この4人がもし並んで舞台に立ったら、色の被りがどうしても気になりそうだ。
【追記】オクト・エキスパンションで分かったイイダの出自
※ネタバレ注意!
2018年6月に出たオクト・エキスパンションは、半分はテンタクルズの物語だった。
この中のイイダのCHAT ROOMという2000年前後を思わせるような、昔懐かしのチャットコーナーがある。
アタリメ司令が昔のPC初心者の小学生みたいで、当時を思い出して恥ずかしい気持ちになったアラサー諸兄も多いと思われるが。
これによると本名はイイダ=マリネで、タコゾネスの工兵だった、とハッキリ書いてある。
イイダもこの事実を認めた。
イイダは6歳の頃からタコゾネスの訓練兵として過ごし、16歳で退役するまでオクタリアンのために働いていたスーパーエリートだった。
そんな彼女の転機は、「スプラトゥーン2」から2年前、シオカラーズのシオカラ節を聞いてかららしい。
つまり1のヒーローモードのラストだと思われる。
「魂にイカのグルーヴが目覚めた」と言って消息不明になったらしい。
つまり明示されていないが、脱走兵の可能性が高い。
人間の世界だったら、政府によって厳重に保護され、表立ったアイドル活動などとてもできないだろうが、そこは良くも悪くもいい加減なイカの社会。(政府があるのかすら怪しい)
イイダは命を狙われる素振りもないし、移民差別に悩んでいる様子もない。
イカ達に比べ、人間達はつまらないことや細かいことを色々考えすぎてしまって、大きな幸せを失っているのかもしれない。
なおヒメは、イイダがタコだったことを知らなかった。
ナンタイ山で初めて出会った時にカタコトだったことは覚えていたらしいが、気にしなかったようだ。
まあそのおかげで、今日のテンタクルズがあるのだ。
そしてイイダは、イカのみんなを騙していた、ということは決してなかった。脱走兵らしいが、スパイではなかった。
イイダは平和を愛し、イカの社会を愛し、アイドルとして活動する傍らで、「イイダ・ボム」という本来何に使うのかよく分からないブキを開発していた18歳の少女だ。
オクト・エキスパンションを最後まで攻略すれば、貴方はこう思うだろう。
「全てはイイダがいてくれたおかげだった」と。
投稿日:2017年7月7日
更新日:2018年7月7日