GTS厳選は時間の無駄 。未だに性格を決められないアナタへ
カプ・レヒレの性格はポケモンサンムーン、ウルトラサンムーンにおいて悩ましい点の一つだ。
今日もGTSでは、都合よく「ずぶとい」や「ひかえめ」のカプ・レヒレが回ってこないかと、カプ・レヒレ同士での交換をおこなっているトレーナーたちがいる。
全く時間の無駄だ。
私もついつい淡い期待を抱いてやってしまった時期もあったが、まだ雲の動きを眺めていた方が有意義な時間の使い方だと思う。
ライト層が多かった発売当時ならともかく、今なおプレイしている人で有用な性格の個体を手放す人はまずいない。
結局は自分で厳選するのが一番早い。
出典:Pokémon Global Link
でも一体性格は何にしたらいいのか?
「ずぶとい」、「ひかえめ」、「おくびょう」、「おだやか」、全部欲しいという人はカネと時間にモノを言わせて手に入れればいい。
でもそのような人はおそらく検索してこの記事を見ることは無いはずだ。きっとあなたは"たった一体しか”手に入らないカプ・レヒレの性格で悩んでいるに違いない。
さっきも述べたが、GTSで上記のいずれかの性格を手に入れようとするのは、今となっては徒労となるだけだ。
じゃあどうすれば……。
そう悩んでしまうあなたは、あまり深く考えないことをおススメする。なに、イザとなったら「ひかえめ」な性格でHB振りにしたり、「ずぶとい」でCS振りにしても仕事ができればいいのだ。
1体しかいないカプ・レヒレを努力値配分と技を変えて使いまわそうじゃないか。
その中で「どうしてもここは譲りたくない」というストロングポイントを見つけるだけでいい。
この記事ではそういう視点でおススメの性格を探していこう。
また迷ってしまう原因は、カプ・レヒレのことをよく知らないせいだろう。タイプ・特性・技、そういったものは流石に分かっていると思うので、ここでは数値について主に解説する。
できるだけ簡略に書いたつもりだが、この後を読むのが面倒ならば、目次から「結論」だけ見るのをおススメする。
おくびょう(すばやさ補正)
まず素早さに性格補正をかける必要があるかを選ぼう。
すばやさは85族。実数値は最速で150、準速で137。
同速にスイクン、クレセリア、ヘラクロスなど。
準速なら最速73族(カラマネロ)と同速。
最速なら抜けるが準速だと抜かれてしまうのが74~84族。この辺りは激戦区で厄介なポケモンが多い。
77族のヒードラン、79族のマッシブーン。
そしてたくさんいる80族、バシャーモ、(メガ)フシギバナ、カイリュー、マンムー、オニゴーリ、バルジーナ、シャンデラなど。
81族の(メガ)ギャラドス。
この辺りには最速なら抜かれてしまうと諦めなくてはならない。
そう、諦めよう。大抵の悩みは諦めることで解決する。バシャーモはメガも解禁されたからどうせ抜かれるし、フシギバナにはどうせ勝てない。オニゴーリは抜かれていると面倒だが「ちょうはつ」でなんとかならないこともない。
ヒードランは最速なら大体どくまもみが狙いなので、それが入らないから勝てるだろう。
これで「おくびょう」にするという選択肢はなくなった。
それでもなお上記のポケモンに抜かれるのが嫌だという人は「おくびょう」を選べばいい。
またスカーフカプ・レヒレなどというトリッキーな型を考えているならば、この記事ではなく他をあたってほしい。
ひかえめ(とくこう補正)
とくこうは95族。なんとバンギラスと同じだ。
C特化なら161、無補正252振りで147となる。
こだわりメガネを持たせれば特化で241、252振りで220。
性格補正がないとこだわりメガネを持たせても、「ものしりメガネ」を持ったC特化カプ・テテフの「ムーンフォース」と同じだけの火力しか出ない。
眼鏡C特化なら「せいれいプレート」を持ったC特化カプ・テテフとほぼ同じ威力の「ムーンフォース」が撃てるという違いだ。
ここで普通の育成論記事ならゴチャゴチャと10や20もダメージ計算を載せるところだろうが、完全フィーリング式では1つか2つくらいで十分だ。
むしろあまり情報を載せすぎると、迷ってしまいがちな人には逆効果になる。
まずD4ガブリアスに「ムーンフォース」を撃った場合。これは無補正252振りなら確定2発、特化なら31.3%の低乱数になるだけであまり大差はない。H4メガボーマンダもほぼ同じだ。
いずれにせよガブもマンダも252振り「れいとうビーム」なら確1なので性格補正の影響は小さい
では「ひかえめ」もまったく候補に入らないか、というとそうでもない。
朗報だ。「ハイドロポンプ」をZワザにするとC特化ならH4ミミッキュを確1で持っていけるのだ。252振りでは62.5%の中乱数なので、この点では断然「ひかえめ」が優れていると言える。
また、ダブルバトル用のカプ・レヒレを育てたいと考えているならば、まずはひかえめをおススメする。ダブルバトルでは2体同時攻撃の「だくりゅう」をブッパしているだけでもそれなりに強いからだ。
ずぶとい(ぼうぎょ補正)
シングルでの使用率が一番多いのがこの性格だ。
メガギャラドス、バシャーモに対して後出しが安定するようになり、ガブリアス、メガボーマンダ、ランドロス、マンムー、ドリュウズにもそこそこ強い。
火力に振らなくとも「しぜんのいかり」での削りもある。
毒が入らない、「ちょうはつ」を覚えることから耐久型にも有利だ。
HBスイクンを使ったことがある人ならわかるだろうが、鉢巻「じしん」で強引に突破されることもあるので、少なくとも地面無効ポケモンと同時に選出したいところだ。
そしてこの記事では性格補正がないHB振りで間に合うなら別に必要ないというスタンスで臨むので、そこを検証しよう。
カプ・レヒレのぼうぎょ実数値はB特化なら183、252振りなら167となる。
Hも同様に252振りした場合、耐久指数に直すとHB特化は32391、HB252振りは29559である。
この耐久はどちらも陽気ガブリアスの「じしん」なら2耐えするが陽気メガボーマンダの「すてみタックル」はHB特化ですら99.61%の超高乱数2発で役割が持てない。
HB特化でオボンのみを持たせればまだ何とかなりそうだが、それでもA特化メガボーマンダの「すてみタックル」は6.6%の低乱数2発、急所率も考慮すると17.95%で落とされる。「おにび」が外れるのよりも高いのはどうも気分が良くない。
どうもカプ・レヒレ氏はメガボーマンダを見るためのポケモンではないようだ。だがどうしても後出しから有利対面を作りたい、と言うのなら最早「ずぶとい」しかありえなくなった。
ちなみに無補正HB252振りは、A特化霊獣ランドロスの「じしん」をギリギリで確定2耐えする。
とりあえずランドロスまで見れれば良いというならこれもアリだろう。
おだやか(とくぼう補正)
言っておくがカプ・レヒレに特殊高火力の相手をさせるのはまず無理だ。
この記事にたどり着いた読者にはこう考える人もいるかもしれない。「特防130と高く特殊相手に強いに違いない。カプ・テテフのサイコフィールドも塗り替えられる」と。
確かにH252振りでフィールドなしC特化カプ・テテフの「サイコキネシス」が確定3発と悪くはない。
しかし眼鏡持ちなら余裕で確定2発。エスパーZ持ちにも当然同じように落とされる。
ならばHD特化にしてさらにチョッキか回復系アイテムを持たせたらどうか?
なんとHD特化チョッキならフィールドなしC特化カプ・テテフの「サイコキネシス」を高乱数5発まで抑えることができ、後出しなら3回、対面なら4回攻撃チャンスがある。
が、こちらからテテフへの有効打がなく、「ムーンフォース」ですら高乱数3発がやっと。理論上では倒せるようだが、こちらの低火力ムンフォを3発も受けてくれるお人好しがポケモンをやっているとは思えない。
それより問題なのは環境上位の特殊アタッカーにはカプ・コケコやゲンガーもいることだ。言うまでもなく一致技で弱点を突かれてどうしようもない。
さらに「めいそう」を積む型にしても、HD特化させてしまうとC2段階上昇してもまだ眼鏡持ちC特化の火力には及ばない。
よって特殊高火力を見る目的で「おだやか」は選ぶ必要はない。
あえてこの性格にするとしたら、ポリゴン2、クレセリアなどの耐久ポケモンに安定したい時だろう。しかしそれではピーキーすぎ、汎用的なこのポケモンの魅力を奪ってしまうから多くのトレーナーは採用していないのだろう。
結論
タイトルで”完全フィーリング式”と書いていたのに、そこそこ長くなってしまった。
きっとここを見ている人も退屈で眠ってしまっただろうか。
助言通り飛ばしてここに来た人は賢い。何故ならここからは本当にフィーリングになるから。
では迷えるあなたのために発表する。
おススメの性格はずばり……「ひかえめ」だ。
よく考えてみてほしい、H252振りだけでもランターンよりも耐久指数が上なのだ。
それに無補正HB252振りでもとりあえず霊獣ランドロスには役割を持てる。
が、C特化させて眼鏡やZワザでドカンといく楽しさは「ひかえめ」でしか味わえない。
結局1番良い性格、というのはバトルを楽しめて長く付き合えるポケモンであるのでその点で「ひかえめ」が優れている。
ただメガボーマンダだけは絶対に許せないという復讐心に駆られている人は「ずぶとい」にするといいだろう。
※サンムーンの時に書いた記事だが、USUMでもそのまま通用するのでタイトルを変更。